A woman reacts as she walks through her neighbourhood past destroyed apartment blocks in Mariupol
(2023.2.22 Deborah Castellano Lubov)
ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始して24日で1年となるのを前に、ロシア軍はウクライナ東部を中心に攻撃を激化させているが、教皇フランシスコは22日の水曜恒例一般謁見で、この不条理で残虐な侵略について「早期に中止し、ウクライナに平和を取り戻す交渉開始へ具体的な努力」をするよう、改めて当事国などの指導者に訴えられた。
教皇は、侵略で苦しみ続けるウクライナの兄弟姉妹に向けて、「親愛なる皆さん、まもなくあなたがたの国が侵略されて1年が経ちます。(あなたがたの苦しみは)この間に生じた多くの死者、負傷者、難民、孤立、破壊、経済的および社会的損害それ自体が物語っています」と語られた。
そして、 「平和の神、主がこれらすべての犯罪、これらすべての暴力をお赦しになりますように」とされ、当事者たちが主のなさり方に倣い、犯罪、暴力から手を引くよう願われた。
さらに、世界中の人々に対して、「苦しみ続け、私たちに助けを求めているウクライナの人々に寄り添いましょう」とされ、「戦いを止めさせるためにあらゆる可能性を試みていますか?関係国の指導者たちに訴えますー戦いを止め、和平交渉を始めるための具体的な努力をしてください。瓦礫の上に何を建てようとも、それは真の勝利ではない」と強調された。
ロシアによるウクライナ侵攻が始まって以来、教皇は無数の命を奪うこの戦いを終わらすために、数え切れないほどの努力を重ねて来られた。ロシア、ウクライナ両国への訪問の可能性などを追及される一方で、バチカンの援助責任者をウクライナにたびたび派遣され、物的、霊的支援を重ねられている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)