(2026.9.30 Vatican News Isabella H. de Carvalho)
教皇レオ14世は30日の水曜恒例一般謁見で、25日から28日にかけて行われたフランスへの使徒的訪問のさまざまなハイライトを振り返され、「再生」というテーマを訪問に通底するテーマとして指摘された。
教皇はまず、パリのノートルダム大聖堂と「同大聖堂が経験した悲劇」は、フランスへの「この使徒的巡礼全体を象徴的に照らし出す」ものであり、「私が一言で要約する視点、すなわち『再生』をもたらしてくれる」と語られた。
教皇は、9月25日から28日にかけてのフランス訪問の際、パリ、ルルド、そして北東部の都市メッスへ赴かれ、スタジアムで数千人の若者たちと面会し、人生のあらゆる段階における生命を守る重要性を強調するとともに、欧州と全世界中の平和を訴えられた。
使徒的訪問の初日、教皇はパリのノートルダム大聖堂で晩課を執り行った。同大聖堂は2019年4月の火災で焼失したが、その後修復され、2024年12月に再オープンした。説教で、教皇は、自分を迎え入れ、参加してくれたすべての人々に感謝を述べ、大聖堂の再生が「今回の使徒的訪問全体と、それが将来もたらすであろう実りを理解する上でいかに役立つか」を強調された。
*ノートルダム大聖堂の火災と再建は、共通善のための相乗効果を生み出した
教皇は、ノートルダム大聖堂の火災という災害とその後の再建が、例えば修復プロセスにおいて「あらゆるレベルで前向きな反応を引き起こした」とされ、「これは、教会、国家、公的機関、市民社会の協力の好例であり、寄付者の寛大さと、専門家や熟練労働者の専門知識の両方を最大限に活かす一助となりました」と説明。
「この共通善のための相乗効果は、政治的・社会的勢力、そして市民的・経済的責任を負うすべての人々にとっての規範となるべきです。フランスの当局者との会談やユネスコでの演説においても、この同じメッセージを伝えました。そのような協力が基礎に置くべき根本的な基準は『人間の尊厳』です」と述べられた。
*教会は「生きた石」で構成されている
教皇はまた、ノートルダム大聖堂での晩課と、その直後にパリのスタッド・ド・フランスで8万人の若者たちと共に参加した「忘れがたい」祈りの集いを対比させ、「全く異なる二つの場所でしたが、互いに補完し合い、精神的にほぼ結ばれた二つの行事で共通していた。二つを結びつけたものは何でしょう。それは、石やセメントではなく、イエス・キリストを愛する人々によって構成されている教会です」と強調。
「スタジアムにはフランスの新世代がいた。彼らが新しいのは年齢のためではなく、その『精神』と『心と信仰の自由』」によるのです」とされ、「歌や歓声だけでなく、沈黙や傾聴もあり、真実と愛を渇望する心を映し出す、真剣で感動に満ちた表情もありました… この徹夜祈祷会は希望の偉大なしるしでした」と付け加えられた。
教皇にとって、同じ希望は、移民のための受け入れセンターである「メゾン・バキータ」訪問にも表れていた。「そこでは、人々が愛をもって人間の尊厳を守るために日々尽力している」と語られた。
教皇が指摘されたもう一つの刷新のしるしは、近年フランスで若者と成人の洗礼者数が増加していることだった。訪問中、教皇はパリで進行中の管区シノドス総会に参加し、彼らを励ました。「この総会は、神からのこの素晴らしい『驚き』」に応えるものでした」。
パリ中心部のコンコルド広場で捧げられたミサについても振り返られた。そこでは約70万人の人々が、象徴的なシャンゼリゼ大通りを埋め尽くし、凱旋門を越えてさらにその先まで続いていた。「聖体拝領の瞬間、至る所で聖体が配られ、誰もが聖体を受けることができた。これこそが真の再建であり、聖母マリアの取り次ぎを通じて、神のみが成し遂げ得る教会の回復でした」と語られた。
*すべての人間の命は大切にされるに値する、性的虐待被害者も
続いて教皇は、ルルドへの「巡礼」と、その有名なマリアの聖地―「愛の文明の聖域」―について言及された。
「ルルドにおいて、主は聖母マリアの母性的な慈しみを通じて、巡礼者、とりわけ心身ともに病める人々すべてに、希望と再生のメッセージを伝えてくださる… 私が公に再確認したかったメッセージとは、あらゆる人間の命は、いかなる状況にあろうとも、たとえ最も極限的な弱さにあっても、侵すことのできない尊厳を保っており、人間的な思いやりと科学が提供する手段の助けを借りて、ケアされ、寄り添われ、苦しみから解放されるに値するということです」と述べられた。
また、性的虐待被害者グループとの面会を振り返られ、その席で、他の被害者たちに対し、教皇自身と教会の願い―「彼らの声に耳を傾け、癒やしを求める道のりを共に歩み、彼らの人生に与えられた痛みを認め、虐待の防止に努める」―を伝える手助けをしてほしい、と求められた。
ルルドでは、教皇は毎日行われている松明の行列とロザリオの祈りにも参加されたが、一般謁見でのイタリア語およびドイツ語を話す信者たちへの挨拶の中で、教皇は、この10月に平和のためにロザリオを祈ることの重要性を強調された。
*戦後、平和のためのプロジェクトとして欧州再生があった
最後に、教皇はメッスへの訪問―「第二次世界大戦によって荒廃したフランスおよび欧州の一地域」―と、今回のフランス訪問の3つ目にして最後の行程について触れられた。
教皇は、メッスで生涯の多くを過ごし、第二次世界大戦後の平和を推進した欧州連合(EU)の創設者の一人、ロベール・シューマンの名を挙げられ、「現代の欧州は、まさに戦争がもたらした破壊の余波の中で、平和のためのプロジェクトとして誕生した。パリのノートルダム大聖堂で起きた火災は、第二次世界大戦中に欧州で起きたことと同じだと言えるでしょう」とされ、「欧州は、そのキリスト教のルーツに多大な恩恵を受けている民主主義、連帯、そして諸民族間の友愛という原則に基づき、再生した。グローバル化した今日の世界においても、欧州のプロジェクトは、こうした基盤と、この不可欠な『生命線』によって再生し得るのです」と強調された。
この点に関して、教皇は「宗教間対話の重要性」も指摘。メッスで諸宗教の代表者たちと会談され、対話と平和を求めるメッス宣言に署名したことを振り返られた。
第二次世界大戦に関して、イタリア語を話す信者たちへの挨拶の中で、教皇は、9月27日にボローニャで行われた「1944年にナチス軍によって殺害された3人の殉教司祭の列福式」についても言及され、「これらの神の奉仕者たちの至高の犠牲は、今日のキリスト教徒に、とりわけ試練の時に兄弟姉妹のそばに立ち続ける勇気を示しています」と語られた。
*信仰を隠してはならない
教皇は、今回の訪問のモットーである「世界が命を得るために」を思い起こされ、この旅が「豊かで永続的な実り」をもたらすことを願って、講話を締めくくられた。
ポルトガル語を話す巡礼者たちへの挨拶の中で、教皇はこの考えを繰り返され、「フランスで目にした、イエス・キリストへの愛の公的な証しが、教会全体にとっての励みとなるように。信仰を隠してはなりません!」と呼びかけられた。
また、英語を話す信者たちへの言葉の中で、教皇は、「アイルランド教皇神学院の神学生たち」および10月1日に北米教皇神学院で行われる助祭叙階式に出席する巡礼者たちに対し、「特別な挨拶」を贈られた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)