Residents of Gauraka, in Nigeria’s Niger state, protest against kidnappings and killings (From 2021) (AFP or licensors)
(2025.6.15 Vatican News Joseph Tulloch)
三位一体の主日の15日の正午の祈りの前に、教皇レオ1世教皇はナイジェリア、スーダン、ミャンマー、ウクライナ、そして中東における紛争の犠牲者のために祈りを捧げ、特に13日から14日にかけてナイジェリアのベヌエ州で起きた残忍な虐殺の犠牲者のために祈られた。
ベヌエ州のグマ地方行政区のイェルワタでは13日から14日にかけ約200人が「残忍に殺害」されたが、ほとんどは、現地のカトリック教会に保護されていた国内避難民だった。
教皇はナイジェリアの「安全、正義、そして平和」を祈り、特に「容赦ない暴力の犠牲者となっているベヌエ州の農村部のキリスト教徒コミュニティ」のことを思い起しつつ、祈られた。
この虐殺事件を受け、アムネスティ・インターナショナル・ナイジェリアは14日、ナイジェリア当局に対し、「ベヌエ州でほぼ毎日のように続いている流血事件を直ちに終わらせ、真犯人を裁きを受けさせる」よう求めた。
また教皇は、2年以上も内戦が続くスーダンに思いを馳せられ、「南西部エル・ファシェルの教区司祭、ルーク・ジュム神父が最近の爆撃で死亡したとの連絡を受けた」とされ、ジュム神父とすべての犠牲者のために祈りを捧げるとともに、内戦に関わっている人々に対し、戦闘を止め、民間人を守り、平和のための対話の道を歩み始めるよう、訴えた。そして、世界の国々、国際機関に対して、この進行中の危機によって「深刻な影響を受けている」人々への人道支援活動の「強化」を強く求められた。
教皇はさらに、イスラエルとイランの間で大規模な紛争が勃発している中東、そしてウクライナとミャンマーにも平和への祈りを捧げられ、ミャンマーに関しては、「最近の一時停戦にもかかわらず、紛争が続いている」とされ、国軍、反政府軍に対して、「包括的な対話の道を歩むように。それが、平和的で安定した解決につながる唯一の道です」と訴えられた。
続けて教皇は、この日に列福されるコンゴ民主共和国出身の若い国境警備隊員、フロリベール・ブワナ・チュイ氏を取り上げた。彼は2007年、公衆衛生を危険にさらす可能性のある腐敗した米の輸入を拒否したために殺害された。殺害されたのは、「キリスト教徒として、彼は不正に反対し、幼い子供たちや貧しい人々を守ったからです」とされた教皇は、今日列福されるチュイ氏の模範が「コンゴ民主共和国とアフリカ全土の若者に勇気と希望を与える」ことを願うと述べられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)