☩「クリスマスまでに世界中の全ての戦線で停戦を実現するように」教皇、世界の指導者たちに訴え

(2024.12.8 Vatican News   Linda Bordoni)

   教皇フランシスコは8日、「無原罪の聖母マリア」の祭日の正午の祈りで、関係国と世界の指導者に対して、戦争で苦しむ世界のすべての国々で、クリスマスまでに停戦が合意されるよう、強く訴えられた。

 「関係国と世界の全ての国の指導者に訴えます。クリスマスの祝いの日までに、すべての戦線で停戦が実現することを」。この言葉は、世界中の紛争国における平和を祈るために、世界のすべての人々に祈りに参加するよう呼びかけた後に述べられた。

 そして、「苦しむウクライナ、中東(パレスチナ、イスラエル、レバノン、そして新たにシリア)、ミャンマー、スーダン、そして戦争や暴力に苦しむ人々が存在するあらゆる場所のために、平和を祈り続けようではありませんか」と教皇は世界の全ての人に呼びかけられた。

 教皇はこれまで、繰り返し、戦いを止めるよう関係国と世界の指導者に訴えておられる。昨年10月7日のハマスによるイスラエル攻撃以来、ガザ地区へのイスラエル軍の爆撃、破壊が続き、すでに4万人以上が命を落とし、イスラエル軍のレバノンへの攻撃がここ数か月でエスカレートし、ウクライナへのロシア軍のウクライナ軍事侵攻が長期化し、多大の犠牲をもたらし続け、ミャンマーでも2021年の軍事クーデターによる民主政府崩壊以来、内戦が続き、スーダンでは昨年4月以来、軍と準軍事組織の反政府勢力との戦闘で6万人以上が死亡し、数百万人が避難を余儀なくされている…。

 また、シリアでは14年にわたる紛争が、反政府軍事勢力による首都ダマスカス制圧、アサド大統領の国外脱出など、状況が急展開していることにも触れ、これが速やかな同国の平和回復につながることを願われた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2024年12月9日