☩「ガザが深刻な人道危機に陥っている、一刻も早く停戦を」教皇、聖母被昇天の祝日に再度訴え

(2024.8.15  Vatican News)

 教皇フランシスコは15日の聖母被昇天の祝日の正午の祈りに続いて、世界中の紛争と戦争で苦しんでいる人々、ウクライナ、中東、パレスチナ、イスラエル、スーダン、ミャンマーの人々を思い起こされ、「今日、天国の栄光の中で私たちを見つめておられる平和の女王マリアが、すべて人々が慰めと平穏と調和の未来を得られるよう助けてくださいますように」と祈られた。

 教皇は、特に、人道危機が壊滅的なレベルに達しているガザの苦しむ人々のために祈られ、「あらゆる地区での停戦、人質の解放、そして疲弊した住民への援助」が速やかに実現するよう、当事者たちに訴え、「これ以上の悲劇を止めるために、交渉の道を追求するようあらゆる努力をする」よう求められた。そして「戦争は常に敗北を意味する」と改めて強調された。

 この日、エルサレムのカトリック管理者のフランシスコ・パットン神父が、オリーブ山でミサを捧げ、紛争の速やかな終結を祈り、聖母マリアに、平和と人類の最終的な和解への熱烈な願いを託した。またラテン典礼エルサレム総大司教ピエールバッティスタ・ピッツァバッラ枢機卿は、この日にドーハで行われているガザ停戦交渉も念頭に、和解と平和のために熱心に祈るよう信者たちに呼びかけた。

 ガザ地区保健省は15日、イスラエル軍のガザ地区攻撃により、昨年10月7日のイスラエルへのハマスによる攻撃で1200人が死亡、251人が人質に取られて以来、4万人以上のパレスチナ人が死亡、9万2400人以上が負傷したと発表した。現地で活動する国際援助機関は、最大2万1000人の子供が行方不明になっており、瓦礫の下に閉じ込められたり、墓石のない墓に埋葬されている可能性があると推定している。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2024年8月15日