
(2026.4.29 Vatican News Isabella H. de Carvalho)
教皇レオ14世は29日、聖ペトロ広場での水曜恒例の一般謁見で、23日まで11日間のアフリカ4か国訪問を振り返られ、「今回のアフリカ諸国をめぐる使徒的巡礼の機会が与えられたこと、そして『戦争や深刻かつ頻繁な国際法違反に侵されたこの歴史的時期に、それを『平和のメッセージ』として体験できたこと』に対し、主への感謝を捧げます」と語られた。
教皇は4月13日から23日にかけてアルジェリア、カメルーン、アンゴラ、赤道ギニアを訪問され、聖アウグスティヌスの足跡をたどり、緊張が高まる地域での平和を訴え、歌い、踊り、歓声を上げる人々によって歓迎された。
一般謁見での説教で教皇は、「赤道ギニアのバタにある刑務所で起きた出来事は、決して忘れることができない」と回想された。
そして、今回の訪問を、「羊飼いとして、神の民と出会い、励ますため」に行ったことを強調され、アフリカの人々にとっては「自らの声を届ける機会となり、神の民であることの喜びと、より良い未来への希望、そして一人ひとりの尊厳を表現する機会となりました」と述べられた。
教皇はさらに、「彼らにこの機会が与えられたことをうれしく思うと同時に、彼らが私に与えてくれたもの、すなわち『私の心と司牧活動にとって計り知れない宝物』を主に感謝します」とされ、自身を迎えてくれた行政当局や宗教・教会の代表者たちへの感謝を表されたうえで、各国訪問の成果を語られた。
*アルジェリア:『架け橋』を築き、強めること、異なる宗教でも共生が可能
まず、最初の訪問地、アルジェリアでは、霊的な父である聖アウグスティヌスの足跡をたどられ、また、少数派であるカトリック共同体や他宗教の代表者たちとも面会された。
教皇は、「私は一方で、自らの霊的アイデンティティの根源に立ち返り、他方で、今日の世界と教会にとって極めて重要な『橋』を渡り、強固なものにする機会を得ました。すなわち、教父たちの極めて実り多い時代との『橋』、イスラム世界との『橋』、そしてアフリカ大陸との『橋』です」と指摘。
同国での滞在が「私たちが同じ『慈悲深い父の子』であると自覚すれば、たとえ異なる宗教であっても、兄弟姉妹として共に生きることが可能であることを世界に示した」ことを強調された。
また、聖アウグスティヌスは「神と真理を求める道の達人」であり、「今日も、キリスト教徒だけでなく、多くの人々にとって重要な模範です」と述べられた。
*キリスト教徒が多数を占める3カ国では、正義を渇望する人々が随所に
アルジェリアに続いて教皇は、キリスト教徒が多数を占めるカメルーン、アンゴラ、赤道ギニアを訪問された。そして教皇は、「祝祭的な雰囲気の中で温かく迎えられました」とされる一方、これらの国々で「正義を渇望し、飢えている人々を目の当たりにしました‥. 彼らの信仰を認め、『貧しい者は幸いだ、柔和な者は幸いだ、平和をつくる者は幸いだ』と宣言するために彼らのもとを訪れたのです」と語られた。
*カメルーン:未来の選択を導くために、団結の精神を生き続けさせるように
まず、カメルーンで、教皇は「和解と平和のために共に働くよう、呼びかけることができました。特に、分離主義グループによる敵対行為が相次ぐ英語圏地域にあるバメンダで、人々に平和のために尽力するよう促すことができた」と語られた。
そして、「カメルーンは、その自然環境や資源の多様性と豊かさを指して『ミニチュア版アフリカ』として知られています。しかし、この表現は、大陸全体が抱える大きな課題が、カメルーンにもある、という意味にも解釈できます。すなわち、富の公正な分配の必要、若者に活躍の場を提供し、根深い問題を克服する必要性、そして先見性のある国際協力を通じて様々な形態の新植民地主義に対抗し、包括的かつ持続可能な開発を推進する必要がある、ということです」と指摘。
「今回の訪問中に明らかに見て取ることができた団結の精神が、今後も生き続け、将来の選択と行動を導くものであることを願っています」と強調された。
*アンゴラ:権力者たちの空虚な約束に屈しない希望に、具体的取り組みが必要
アンゴラでは、教皇は、「1975年の独立後にこの国血なまぐさい内戦が起きたにもかかわらず、こうした歴史の試練の中で、神は教会を導き、清め、福音、人間の尊厳の促進、和解、そして平和への奉仕へと、ますます教会を変容させてこられた… それは、自由な民のための自由な教会!です」と強調。
また、ママ・ムキシマ聖母巡礼地で「アンゴラの人々の鼓動する心を感じた。様々な行事にあらゆる年齢層の人々が参加し、喜びを分かち合っている姿に深く感銘を受けました」とされ、彼らの中に、「『イデオロギーや権力者たちの空虚な約束によって引き起こされる失望』に耐えることのできる希望の礎を見ることができました」と語られた。
さらに、「この希望には具体的な取り組みが求められます… 教会には、すべての人の権利を認め、促進する責任があります」と指摘。カトリック教会は、この点において、特に「医療や教育の分野」で引き続き支援を行う用意があることを言明された。
*赤道ギニア:刑務所に見る神の国の真のしるし
続いて教皇は、今回の最後の訪問地となった赤道ギニアについて、特に北西部の都市バタにある刑務所を訪問した際の、特に印象深い瞬間について語られた。
「受刑者たちは、神と教皇への感謝の歌を声を限りに歌い、『自分たちの罪と自由のために祈ってほしい』と私に求めました。そのような光景を、私はこれまで見たことがありませんでした… そして彼らは、土砂降りの雨の中で、私と共に『主の祈り』を唱えました。まさに神の国の真のしるしです!」
この後、依然として雨が降り続く中で、教皇は市内のスタジアムで若者たちと面会され、「福音の中に自由で責任ある成長への道を見出した若者たちによる感動的な証言を伴う、キリスト教の喜びの祝典」を行われたが、「この祝典は翌日の聖体祭で最高潮に達し、赤道ギニア訪問だけでなく、使徒的旅路全体をふさわしい締めくくとなりました」と教皇は語られた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)