☩「アジア・オセアニアには生き生きと、喜びにあふれる信仰がある」-水曜恒例の一般謁見で4か国歴訪を振り返って

Pope Francis in Timor-Leste  (Vatican Media)

 

*インドネシア―カトリック教徒は全人口の3%、でも教会は活気に満ち、賜物を皆に与えている

 

 

そして今回の訪問先の国ごとに振り返られた教皇は、まず、インドネシアについて、キリスト教徒が全人口の約 10%、カトリック教徒が約 3% だが、「私が出会ったのは、違いを調和させる非常に高貴な文化を持ち、しかも世界最大のイスラム教徒人口を持つこの国で、福音を生き、伝えることのできる、活気に満ちたダイナミックな教会でした」と指摘。

「『信仰、友愛、思いやり』が、この国の訪問のモットーでした… これらの言葉を通して、福音は毎日、具体的に人々の生活に入り込み、死んで復活されたイエスの賜物を、彼らに与えています」と語られ、また、これらの言葉は「橋のようであり、ジャカルタ大聖堂とアジア最大のモスクを結ぶ地下道のようであり、そこに、平和と反戦争に向けて取り組むために、友愛が”未来”であることを、私は知りました」と称えられた。

*パプアニューギニア―宣教する教会の素晴らしさを見つけた、福音を“酵母”に総合的発展モデルの”実験室”

 

 

パプアニューギニアで、「宣教する教会の素晴らしさを見つけました」と教皇は語られ、「広大な太平洋に向かって広がる群島で活動する宣教師やカテキスタたち」を思い起こされた。

そして、「宣教師やカテキスタたちとしばしの間、一緒にいることができて、心が躍りました。若者たちの歌や音楽を聞いて感動しました。彼らの中に、部族間の暴力や依存、経済的またはイデオロギー的な植民地主義のない新しい未来、友愛と素晴らしい自然環境への配慮の未来を見ることができました」と語られ、「この国は、福音の”酵母”に触発された総合的発展モデルの”実験室”として機能できる」と希望された。

*東ティモール―試練を受けながらも喜びにあふれている、子供たちの笑顔を私は忘れない

 

アジアで最もカトリック教徒の多い東ティモールについて、教皇は、「聖ヨハネ・パウロ2世がされたように、『信仰と文化』の実りある関係を再確認した」ことを認めつつ、「何よりも、人々の素晴らしさ心を打たれました。彼らは、試練を受けながらも、喜びにあふれ、苦難を賢く乗り越える人々。多くの子供を産むだけでなく、彼らに笑顔を教える人々です」と強調。

そして、「私は子供たちの笑顔を決して忘れません」と、多くの子供たちに会えたことに喜びを表わされるとともに、「この国の非常に活発な教会の若者たちを目の当たりにして、”春の空気”を吸うことができました」と語られた。

 

 

*シンガポール―キリスト教徒は少数派だが、世の塩、光となり、希望の証人となる「小さな者たち」がいる

 

今回の旅の最後の訪問先となったシンガポールについては、「キリスト教徒は少数派ではあるものの、彼らは生きた教会を形成し、異なる民族、文化、宗教の間で調和と友愛を生み出すことに尽力しています」と称えられ、「裕福な国であるシンガポールにも、福音に従い、塩と光となり、経済的利益が保証できるものよりも大きな希望の証人となる『小さな者たち』がいます」と指摘された。

講話の最後に、教皇は、改めてこの旅を与えてくださった神に感謝し、訪問先のすべての人々に使徒的祝福を与えられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2024年9月18日