
People waiting outside the Gemelli Hospital

(2025.2.16 Vatican News Linda Bordoni)
バチカン報道官室は16午後、ローマ市内のジェメリ病院で治療を続けておられる教皇フランシスコの年間第6主日正午の祈りの講話を発表。教皇はその中で、人々を団結させる芸術の役割を強調するとともに、「世界の紛争地域に平和がもたらされるよう祈ろう」と世界の信者たちに呼びかけられた。
教皇は、ご自分で作成された講話の中で、「信者の皆さんのもとへ赴くことができないこと」を残念に思われつつ、世界中の紛争国における平和を祈り、呼吸器感染症の治療をしてくれたいるジェメリ病院の医療スタッフに感謝された。
教皇の治療に当たっている医療スタッフは教皇に「完全な安静」を求めているが、教皇の要請を受けたバチカン報道官室は、日曜の正午の祈りのためにご自身が用意された原稿を発表した。原稿には、特別な聖年を祝う芸術家や文化人への感謝と激励のメッセージが含まれている。
講話で教皇は、バチカンで開かれた芸術家たちのための聖年の記念行事を取り上げ、文化教育省がこのイベントを企画したことを感謝するとともに、「芸術は、美を広め、人々を結びつける普遍的な言語。調和を促進し、あらゆる戦争の叫び声を鎮めるもの」と芸術家たちの活動を讃えられた。
そして、「私は皆さんと一緒にいたかったのですが… ご存じのように、私は気管支炎の治療が必要なので、ジェメリ総合病院にいます」と語られた。
また教皇は、世界中で死と破壊、そして人々を避難に追い立てている紛争に目を向けられ、改めて速やかな平和の実現を訴えられた。さらに、ウクライナ、パレスチナ、イスラエル、中東、ミャンマー、キブ、スーダンで戦争の被害に遭っている人々のために祈るよう、信者たちに求められた。
さらに、病気療養を続けるご自身が多くの人々から受けている支援、世界中の信者たちの祈りとジェメリ病院の医療スタッフの献身的なケアに感謝され、「彼らは非常に価値のある、困難な仕事をこなしている。彼らを私たちの祈りで支えましょう」と促された。
教皇は最後に、「すべての人々が『世界を救う美の歌い手、芸術家』となることができるよう、恵みに満ちた聖母マリアの執り成しを願う祈りを捧げられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)