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(2024.10.16 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
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教皇フランシスコは16日の水曜恒例一般謁見で「聖霊について」の連続講話を続けられ、「聖霊は私たちに永遠の命を与える。揺るぎない信仰をもってこれを心に留めることで、『全てここで終わる』と考えるという恐怖から、私たちは解放されます」と信者たちを勇気づけられた。連続講話で教皇は「『全てがここで終わることを認めなければならない』という恐怖、『地上にはびこる苦しみと不正に対する救済はないことを認めなければならない』という恐怖から、信仰は私たちを解放します」と語られたうえで、「聖霊は、私たちの中に宿り、私たちの中にいます」と強調された。
また、教会の歴史を通しての聖霊の役割と、キリスト教徒間の和解と関係を促進する聖霊の力に言及。聖なる三位一体の働きの中で、「聖霊は同質、父と子と同等の神性を持ち、『命を与える者』として、キリスト自身の命と罪と死に対する勝利に私たちも参加させてくれる」ことを、信者たちに思い起させ、「聖霊は、主、神なのです」と語られた。
続けて教皇は、信者たちに、「これらすべての中で、私たちにとって偉大で慰めとなるニュースはどこにあるのでしょうか」と問いかけられ、「それは、『聖霊によって私たちに与えられた命が永遠の命だ』ということです!」と答えられて、「信仰があれば、この世の悲惨さの後にもっと多くのことがあることを知り、心の平安を得ることができます」と説かれた。 そして、聖パウロがローマの信徒への手紙に「イエスを死者の中から復活させた方の霊が、あなたがたのうちに宿っているなら、キリストを死者の中から復活させた方は、あなたがたのうちに宿っているその霊によって、あなたがたの死ぬべき体をも生かしてくださるでしょう」(8章11節)と記し、このことを再確認している、と述べられた。
講話の最後に教皇は信者たちに、「自分の責任ではないのに信仰を奪われ、人生の意味を見出せない人々のためにも、信仰を培うよう」促され、「死をもって、この計り知れない賜物を私たちにくださった神に感謝することを、忘れないようにしましょう」と勧められた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)