◎教皇連続講話「第二バチカン公会議を学び直す」㉕現代世界憲章(2)「人間の尊厳は神の賜物として常に守られねばならない」

Pope Leo XIV waves to the faithful gathered in St. Peter's SquarePope Leo XIV waves to the faithful gathered in St. Peter’s Square  (@Vatican Media)
(2026.9.9  Vatican News)

 9日の水曜恒例一般謁見で、教皇レオ14世は「第二バチカン公会議を学び直す」連続講話で『現代世界憲章』について二回目の考察をされた。

 その中で教皇は、「すべての人間の尊厳は、私たちが守らなければならない神の愛の永遠の賜物」と強調。人間の尊厳を「福音の光と力」をもってあらゆる状況下でそれを守るよう、信者たちに促された。

 第2バチカン公会議の現代世界憲章に関する考察を続けた教皇は、「基本的人権の承認は、人類史上最も重要な成果の一つです。しかし、古くからの矛盾や新たな矛盾が依然としてその道を阻んでいるため、人間の尊厳が完全に認められるに至る人類の道のりは未完のままです」と指摘。

 「尊厳が一人ひとりの存在そのものから生じることを想起させることで、教会がこの道のりに貢献している」とされたうえで、自身の回勅『Magnifica humanitas』を引用し、すべての人間は、神との交わり、他者との交わり、そして被造物との交わりのために「神によって計画され、望まれた」存在であると強調。「人間の尊厳は、その人の能力や富、社会的地位、あるいは正しい選択や誤った選択によるものではない… それは各個人に先立ち、それを超越する賜物であり、神の揺るぎない愛の表れとして神から授けられたものです」と説かれた。

 教皇は、この無限の尊厳が、神のかたちに創られた人間性に根ざしていると説明。「人間には、創造主を知り、愛する能力がある一方で、その他の被造物は、私たちの責任ある世話に委ねられています」と指摘。「キリストは、人間性を私たち人間自身に明らかにされ、私たちの最高の召命を知らせることによって、この尊厳の究極の基盤を明らかにしておられます」と語られた。

 さらに、「人であるということは、自分自身を分かち合うべき賜物として捉え、受容、相互性、奉仕を通じて成長し、成熟していくことを意味する。したがって、尊厳には個人の責任と他者との連帯の両方が伴います。それは、相互の配慮と、人間という存在の理解を歪める様々な形態の操作に抵抗することを要求します」と述べられた。

 また教皇は、「人類が依然として罪によって傷つき、内部で分裂し、善と悪の葛藤に囚われている」ことを認めたうえで、「キリストは人類を内側から解放し、強め、刷新するために来られた。だから、キリスト教徒は、この脆弱さに、希望を持って立ち向かうことができるのです」と強調された。

 そして、現代世界憲章を引用し、「肉体と魂の分離を一切否定し、人間は「肉体と魂から成っているが、一つである」ことを指摘。「身体を、恣意的に利用したり処分したりできる対象として扱うことは、人間の尊厳の否定にあたります。身体は神によって創造され、復活へと定められている以上、善であり、尊ばれるに値するものとして見なされなければなりません」と信者たちに忠告された。

 続いて教皇は、「知性、良心、自由の三つ」を、「人間の尊厳を表す本質的な要素」として強調。「知性は真理を求め、良心は人生に統一性と意味を与え、自由は人々が自らの決断に対して責任を負うことを可能にします」と説かれた。

 講話の最後に教皇は、「聖霊が私たちを恐れから解放し、神の子としての尊厳を確かなものにしてくれること」を想起され、「神の御姿に似せて、キリストを通して、そしてキリストのために創造された私たちは、唯一無二で消えることのない尊厳を授かっている。常にその尊厳を促進し、擁護することに尽力しましょう」と信者たちを促された。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2026年9月9日