Pope Francis at General Audience (VATICAN MEDIA Divisione Foto)
(2025.2.5 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
教皇フランシスコは5日、水曜恒例の一般謁見で聖年の連続講話「イエス・キリスト、私たちの希望」をお続けになり、今回は「訪問」の神秘について考察され、「聖母マリアが従姉妹のエリサベトを訪問した際に、マニフィカト(マリアの賛歌)を歌い、キリストを胎内に迎え入れたその模範に従うように」と信者たちに勧められた。
この日の一般謁見では、教皇は風邪をひかれていることから、のピエルイジ・ジローラ神父に連続講話の代読を頼まれた。
代読の中で教皇は、「聖母マリアはエリザベトを訪問しましたが、何よりも、母の胎内にいるイエスこそが、民を訪問するのです」と指摘。
そして「天使の受胎告知に驚嘆したマリアは、立ち上がり、旅に出ます。マリアは危険や他人の批判を恐れず、若い女性は世間から身を守る道を選ばず、他者のもとへと向かいました」とされ、「このことこそ、『愛されている』と感じるとき、愛を動かす力を経験することを示しています。聖パウロも強調したように、『キリストの愛』が私たちを駆り立て、私たちを動かすのです」と強調された。
さらに、「マリアはこの愛の力強さを感じていました… 愛が、マリアを従姉妹のもとへと駆り立て、不可能を可能にする神への信仰と、神の約束の成就への希望を分かち合わせたのです」と述べられた。
続けて教皇は、「マリアは、マニフィカトの中で、自分自身についてではなく、神について語っています。信仰、希望、喜びにあふれた賛美を捧げています。たとえ動詞がすべて『過去形』であっても、マリアの言葉は、信仰によって『現在』を照らし、希望によって未来を照らす愛の記憶に満ちています… マリアは、『過去』の恩寵を歌っていますが、『未来』を胎内に宿す『現代』の女性なのです」と説かれた。
また、「主は、謙虚なマリアに身をかがめ、彼女の中で『偉大なこと』を成就され、彼女を主の母となさいました。そして、永遠に民に忠実であることを示されました」と強調。
講話の最後に、教皇は、「主が約束したことのすべてが成就するのを待つことができる恵みを今日、主に願いましょう。マリアの模範を私たちの生活に取り入れることができるよう助けてくださいますように」と信者たちに呼びかけられた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)