・Sr.阿部のバンコク通信(63) 食用ホオズキ(鬼灯)にコロナ撃退効果!

 先日、食用のホオズキをいただきました。橙色の丸い実がカラカラに乾いた”提灯袋”に入っていて、実に可愛らしい。甘酸っぱいくて美味しい。

 タイでは観賞用としてではなく、もともと野生のホオズキを栽培し食用として市場で売られています。中南米では昔から薬用として重宝され、ヨーロッパでは果物として、日本でも20余年前から「ゴールデンベリー」「オレンジチェリー」「ストロベリートマト」とか素敵な名が付けられ、美容と健康のスーパーフードとして”珍重”されているようです。

 タイの野生ホオズキが日の目を見たのは1969年。北部山岳地帯を訪問した前国王ラマ9世が、麻薬原料のケシ栽培で生活していた農民の自立を助けるためロイヤルプロジェクト(タイ国の資源、素材を100%使ってタイ国民の生活向上のために王室が企画支援する事業)を始められ、その中の農業支援にホオズキ栽培もあったのです。現在ではホオズキは、生食用のほか、果物、ジャム、ジュースとして出荷されています。

 ビタミンが豊富で、鉄分、マグネシウム、カルシウムも。粘膜を強くし免疫力を高め、風邪、インフルエンザ、動脈硬化、心筋梗塞の予防…と、効能書きが続く。

 数年前から、姉妹が好まないのを”幸い”に、よそからいただく度に、私1人でほとんど食べてしまう。それで最年長の私が一番元気。3度のワクチンを打っても痛くも痒くも無し。自然のサプリメント。創造主が備えてくださった野生の治癒力。ホオズキのおかげであったのかも知れません。

 今、タイの市場にはホオズキが並んでいます。ウィルスの侵入を防ぐホオズキは、今はあまり使われていない漢字では、その姿から「鬼灯」とも書きます。”鬼”の”灯火”が新型コロナウイルスを追い払ってくれているのかも。

 「カトリックあい」読者の皆さま、長く続くコロナ禍に、気負け、根負けせず、お身体を大事にお励みくださいませ。

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)

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2022年2月2日