・菊地大司教の週刊大司教123号「5月は聖母月、ロザリオの祈りを」

(2023.5.6 週刊大司教)

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 5月は伝統的に「聖母の月」とされています。5月の間には、5月13日に「ファティマの聖母の記念日」、聖霊降臨の翌日5月29日に「教会の母聖マリアの記念日」、そして月末の5月31日は「聖母訪問の祝日」です。

 これまでの3年間、教皇様はこの聖母月に、特に「新型コロナの世界的大感染からの解放」を聖母の取り次ぎによって祈り求めるように、勧めてこられました。

 今年は、月末に、シノドスのためにロザリオの祈りを捧げるようにと呼びかけられ、東京教区では、5月31日に碑文谷教会を会場に、祈りを捧げる予定で調整中です。詳細は後日お知らせいたします。今月のロザリオの祈りの際には、教皇様の意向に合わせて、シノドスのためにお祈りくださるようにお願いいたします。

 1965年に、特に世界平和のために5月に聖母の取り次ぎを祈ってほしいと呼びかけられた「メンセ・マイオ」で、教皇パウロ六世はこう述べておられます。

 「5月は、より頻繁で熱心な祈りのための力強い励ましであり、私たちの願いがよりたやすくマリアの憐れみ深い心に近付く道を、見出す時です。教会の必要が求める時に、あるいは人類が何か重大な危機に脅かされている時にはいつでも、キリスト者に公の祈りを捧げるよう勧めるため、このマリアに捧げられた月を選ぶのは、私の先任者たちに好まれた習慣でした」(3)

 同時にパウロ六世は、ロザリオの重要な要素として「賛美と祈願」に加えて、「観想」の重要性を説いておられます。「マリアーリス・クルトゥス」には、「『観想』という要素が無いなら、ロザリオは魂の抜けた体にすぎません。・・・主にもっとも近かったマリアの目を通して主の生涯における神秘を黙想できるように役立つべき」とも記しておられます。(47)

 十字架上で主イエスご自身から、「見なさい。あなたの母です」と、教会の母として民を託された聖母マリアは、ルルドやファティマでのロザリオの祈りへの招きを通して、母としての私たちへの気遣いを示そうとしておられます。ロザリオの祈りは、聖母マリアを通して主イエス・キリストへとわたしたちを導く賛美と祈願と観想の道です。神の御旨が実現するために自分自身のすべてを神に委ねる勇気を持つことができるように、聖母マリアに従って、主イエスへと至る道を歩み続ける祈りです。

 聖母の取り次ぎを求めながら、祈りましょう。

 今年も教区広報でロザリオのビデオを企画していますが、すでにYoutubeで公開されているこれまでに撮影されたロザリオの祈りのビデオも是非ご活用ください。ご一緒に祈りを捧げていただけますので、皆様の祈りの一助となれば幸いです。https://youtu.be/SLoQwKvb-fo

(編集「カトリック・あい」)

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2023年5月6日