・菊地大司教の「司教の日記」からー宣教地召命促進の日、「私が新米司祭でガーナにいたころ」

 その昔まだ叙階したばかりだった頃、私が担当していた教会では、3年に一度、司教様が訪問されて、堅信式を行っていました。アフリカのガーナでの話です。

 私が一人で担当する巡回教会が23Advent2021eほどあったので、地区を四つに分け、司教様には四回の堅信式ミサをお願いしていました。もちろん一日に四回ではなくて、司教様は一週間小教区に泊まっていただいて、毎日村を巡回し、一度のミサで堅信を授けていただくのは、200人ほどです。

 そう、3年に一度の堅信式は、毎回ほぼ800人ほどが対象でした。もちろんすべて野外ミサです。聖堂には入りきれません。正面のステージのところに幕を張って、その前に祭壇をしつらえてあるのですが、しばしばその幕の裏手で、教会の長老たちが休憩をしていました。時に風でその幕が落ち、司教様が堅信を授けている裏手で、くつろぐ長老たちが露わになって大慌てなんて事もよくありました。

 その頃の私は、まだ叙階したばかりで司教様のミサを一緒にしたこともなかったので、言葉一つ発せず、ミトラをかぶったまま、こちらへ首をかしげる司教様の、無言の圧で、儀式を体で覚えたものです。

 そんなわけで、1990年代には本当に司祭が少なかったガーナでしたが、今は地元からの召命も増加し、わたしが働いていたコフォリデュア教区は、首都のアクラ教区から独立した1992年頃、20名ほどしかいなかった教区司祭が、現在は70名を超えています。

 まだまだ司祭は必要です。司祭の召命のために、また現在神学院で養成を受けている神学生のためににお祈りください。東京教区には現在、4名の神学生が、東京カトリック神学院で学んでいます。彼らの今年のザビエル祭のビデオをご覧ください。一人ひとりのインタビューもあります。このリンクです。1時間番組です。

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2021年12月8日