・愛ある船旅への幻想曲④ 立場とno side

 今年も我が家にツバメがやって来ました。

 巣に入っている雌を外で見守っている雄の姿は、毎年、ほのぼのとした気持ちにさせてくれます。

 雌雄のツバメが自分の立場をわきまえている様子は、私に感動と思いやりの心を与えてくれます。

 どの組織にも、数が限られた地位を得る為には、並々ならぬ努力が必要であり、苦労も伴う事でしょう。しかし、容易にその地位を得る人もいます。周りから頼りにされ、その地位にふさわしい人柄の持ち主、それも持って生まれた才能かもしれません。

 そして、その人が自分の立場をどのように使うかで評価されます。人の意見を聞き、置かれた場所で、時代に即応した的確な判断力が必要でしょう。意思疎通ができなければ、協力体制もとれません。また、自分の立場もわきまえす、周囲に不信感と悲惨な状況をもたらすなら、人として尊敬に値せず、周囲にそっぽを向かれても仕方ないでしょう

 私は大のラグビーファン、2019年のワールドカップもスタジアムで観戦しました。残念ながら日本は優勝できませんでしたが、開催国としてピッチの内外でもno side精神を最後まで貫き、大会を盛り上げました。私がラグビーを愛するのは、多様性のあるスポーツだからです。身体の特徴に合わせた活躍できるポジションがあるのです。試合を全員で守り、全員で攻める。One for All, All for One!

 カトリック教会も、自分一人では得られない大きな喜びを、皆で分かち合うことが必要かもしれません。自分の立場を逸脱して、晩節を汚すことなく、人を傷つけるような言動をせず、時代に即した教会運営をしてもらいたい、と思う今日この頃です。

(西の憂うるパヴァーヌ)

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2021年5月31日