・三輪先生の時々の思い ⑫教皇フランシスコの東京ドーム・ミサにあずかった

 11月25日、教皇フランシスコのごミサにあずかった。会場の東京ドームは満席だった。収容人員6万人のところ、祭壇などで5万人になっていた。日本人ばかりではない沢山の異邦人も参加されていた。我々家族の者5人のすぐ前には赤ちゃんを抱えた若いフィリピン人家族がいた。

 事情通によると日本人のカトリック信徒20万人のうちの1割が参加していただろう、という。席がとれたのはまことに幸運だった、と聞かされた。 それもかぶりつきのような場所だった。

 教皇は長崎、広島で特別ミサを司式され、命の大切さを訴えてこられ 核兵器を廃絶した平和実現への「不退転の決意」を示された。教皇は日ごろからアッシジの聖フランシスコに由来する平和を求める祈りをされておられる。
「主よ、私をあなたの平和の道具としてください 憎しみのあるところに愛を いさかいのあるところにゆるしを 疑いのあるところに信仰を 絶望があるところに希望を 闇に光を 悲しみのあるところに喜びをもたらすものとしてください」

 我々一人ひとりに求められているのは、やはりこの祈りの実現に向けて一層努力する事であろう。(2019.12.1記)

(三輪公忠=みわ・きみただ=上智大学名誉教授、元上智大学国際関係研究所長)

 

 

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2019年12月2日