Sr 阿部のバンコク通信 ⑬色々なタイの色―ラマ9世一周忌は黄色の花が街一杯に

 

   タイ国には、曜日毎に決まった色があり、異なる姿勢の仏像があります。日曜=赤、月曜=黄、火曜=桃、水曜=緑、木曜=橙、金曜=水、土曜=紫。自分の誕生色を身につけたり、お寺にお参りして自分の曜日の仏様に祈る習慣があります。故プーミポン国王様(ラマ9世)の誕生日は月曜日、国民は一斉に黄色の服を着て、在位70年間共に喜びお祝いしました。

 逝去なされて一周忌、10月13日には国王様を偲び、黄色のお花を街一杯に飾ります。パウロ書院のあるセントルイス病院の庭も、黄色のマリーゴールドで輝いています(右の写真)。10月末まで国民は喪に服します。
ここ1年、人々は黒を纏って過ごして来ました。早朝から、喪服正装でエメラルド寺院と呼ばれるワットプラケオ(王様のお寺)に詣で、何時間もかけて弔問を待つ長蛇の行列に連なる1年でした。
26日は国民の手作りの花を手向けて火葬の儀、その後埋葬の儀が行われます。10月13 日から29 日まで一切のテレビ番組を中止し、国王様の思い出の番組のみが放映されます。生涯国民を思い、尽力された国王様を偲び、国中が黄色の花で飾られた静かな祈りの雰囲気で過ごします。
『皆が一つであるように』と祈り、ご自身を捧げられた師イエスの遺言を、名実ともに生きられた国王様の天国への凱旋を確信しています。
私の誕生色は橙色。明るい橙の気持ちを身に付け、木曜日の仏『左手を下にして手のひらを組み、右足を上に胡坐をかいて瞑想』する気持を普段の姿勢にて生きて行きたい、原稿を書きながらそう思っています。

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)

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2017年9月29日 | カテゴリー :