Sr阿部のバンコク通信 ⑧全村民カトリックのカレン族ナキヤン村訪問!

 タイ国北部には、異なった言語文化を持つ山岳民が住んでいます。カレン、モン、ラフ、アカ、ヤオ、リス族など、特徴ある服装や習慣を持ち奥地に集落を成して住んでいます。チェンマイ教区のカトリック人口(7万2千)の半数以上がカレン信徒です。天地の創造主を畏れ敬うラウダートシの精神を持つ独自の精霊信仰が、カトリックの信仰に導かれるのだと思います。

 3月上旬、夙川教会の赤波江神父様の企画『タイ・山岳民族村訪問と教会巡礼の旅』で、全村民カトリックのカレン族ナキヤン村にカトリック青年•大学生達を同伴して入りました。

 カレン民族は陸稲栽培を主に、家畜などを育てながら自給自足の生活を営み、大自然の恩恵の中で至極エコロジカルな生活をしています。

 ナキヤン村の家族に1人ずつ迎えられ、衣食住を共にした青年達、臓腑がひっくり返ると言いたいほどの体験を、夕の祈りの後毎晩分かち合ったてくれました。村人と共に祈り、捧げるミサは、言語文化の違いを越えて心底結ばれる体験でした。毎日子供達と思いっきり遊び、家の手伝い、一緒にご飯を食べる… 、便利で豊かな日本から来て、必要最小限で不便な生活、しかしそこで幸福の醍醐味。満面の笑みと目の輝き、喜びが青年達の全身から溢れていました。『ここには幸せがある』青年達はそう言いました。

 若者の柔軟さ、感性の鋭さ、あー連れて来てよかった、と思いました。大自然の懐で、主を敬い、人間同士だいじにし合って生きる…、村人と共に生きた思いを胸に、青年達キラキラ輝いて生きているでしょう。”Laudato Si”

(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)

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2017年3月30日 | カテゴリー :