静かで格別な復活祭、タイ正月(4月13~15日)も華やかな祭り事は一切無しで過ごしました。目に見えない新型コロナ菌感染で世界中がひっくり返り、権力や富、政策や武器も功を奏さない、すべての予定が番狂わせ、想像を絶する混乱…。でも、タイの一般市民は、物事を悲壮に受け止めず、『何とかなる、お任せ』の感じです。
生活形態の変革を余儀なくされる予想外の事態になりましたが、戸惑い警戒の中に工夫と思いやりが生まれ、明るい雰囲気が感じられるのです。仕事をなくして食事どうしているか、医療に携わる人、亡くなった人と家族…を案じ、心を痛め、手を差し伸べ動き出しているのです。
IT化した社会、この非常な状況で回線が熱くなるほど命をいっぱいに生きたい、という心が、活発に往き交っていますね。不愉快な、悪質な配信もあるけれど、人間の善意と誠意、隣人を思いやる熱意を消すことはできない、と信じます。
4月21日、タイ女子パウロ会設立26年目の記念日、近隣の貧しい家族に分かち合いをしました。2ヶ月の生活費を削り、調味料食料品を用意、友人夫婦が届けてくれたお米とマスク、ケーキ屋さんからのブラウニー、手渡す喜びを味ました。5月マリア様の月に、また是非。
『70歳以上は外出禁止』と言われ、私は編集の仕事に集中、姉妹達はIT駆使し、宣教に工夫、中央協勤務の姉妹は車で勤務。姉妹達との親しい生活、毎日が休日の様です。夜分2時間の聖体訪問を追加し、祈りの生活にも拍車が掛かります。
お向かいの聖マイケル教会の神父様方との日々の感謝のミサ、皆さんを代表して与り、何よりもの恵みに感謝しています。
皆さんへ『あい』の気と祈りの声援を送ります、どうぞお元気でいらしてください。
(阿部羊子=あべ・ようこ=バンコク在住、聖パウロ女子修道会会員)