・Sr.阿部の「乃木坂の修道院から」⑥101歳のシスター、エレナ深堀を訪問。素敵な笑顔!

 先日、101歳になるシスターエレナ深堀千代子をご聖体を携えて訪問しました。車椅子のシスター、素敵な笑顔で出迎えに、手を取り合ってハグしました。スッキリと焦点の合った眼差し。敬愛する恩師大先輩で、女子パウロ会日本設立時、イタリアの宣教女達を助け大きな支えとなりました。長崎活水学院の先生で素敵な洒落た存在、修道会入会は皆が腰を抜かすほどの出来事でびっくり仰天したそうです。

 ご聖体は何よりも嬉しく、聖歌歌ってお祈り捧げパンを授けました。メガネ無しでゆっくり祈りを唱えるので、私は歩調を合わせて付いて行きました。ロザリオの祈りは先唱を引き受けてくれ、主の祈りを日本語で始めようとしたら、間髪を入れずラテン語で、一本取られました。スピードありスラスラと。正に、通いなれた祈りの路、ですね。日々培った平素の習性をいつか繰り返す日が来ますし、咄嗟について出ます、自戒。

 そう言えば、タイの人たちは長いお祈りを暗記して口ずさんでいるので、始めはびっくり。暗記は言葉を覚える基本で、私はタイ語学校で丸暗記授業には付いていけず、1か月で登校拒否した落第生でしたから。暗記が苦手な私、でもタイに行って間もなく、主の祈りの歌をテープで何度も聞いて覚えました。今も諳んじられます。何度も聞き、抓って叩いて体で記憶する方法で、タイ語学習50歳の挑戦でした。30年のタイでの宣教を終えて帰りましたが、タイ語で福音を毎日黙想、タイのために祈り続けています。

 シスター深堀と一緒にお祈りを捧げ、アヴェマリアの歌を幾度も歌い、手を取り合いました。共に祈ることが嬉しかったのですね。

 スマホで撮った修道院や姉妹たちの写真を見て質問攻め、次回はインタビューして生の声を届けたいです。1時間半の嬉しいひと時、いっぱいお話して11月号の毎日のミサを置いて帰りました。しっかり読んでいるのですよ。

 シスター深堀の祈りは、大きな支え「お元気で宣教に、私の分も頑張って下さい」と、いつもミニカードをいただき、「私の晩年の仕事としておりますので、どうぞ返信のご心配なく」と。ホームに入所する前は車椅子のシスターをミサに連れて行く役割、たまにタイから帰ってそんな姿を見て感動しました。

 帰り際に、「また来てね、私のためにお祈りしてね」と。励ましの温もりの手を肩に感じ『精一杯捧げよう』と坂を降りました。

(阿部羊子=あべ・ようこ=聖パウロ女子修道会会員)

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2024年10月31日