・9月1日から「すべての命を守るための月間」で菊地・司教協議会会長談話

(2022.8.31 カトリック・あい)

 世界のキリスト教諸教派は9月1日からアシジの聖フランシスコの祝日である10月4日までを「被造物の季節」と設定し、共に暮らす家のために祈り、また守るよう呼びかけている。バチカンの人間開発省は、カトリック教会もこのエキュメニカルな活動に参加するよう呼びかけており、日本では「すべての命を守るための月間」としている。

 日本カトリック司教協議会の菊地会長(東京大司教)はこの月間に向けたメッセージを7月20日付けで出している。内容以下の通り。

「2022年すべての命を守るための月間」に向けた日本カトリック司教協議会会長談話

 

                  「被造物の声に耳を傾ける」

 今年の被造物の季節のテーマは「被造物の声に耳を傾ける」で、詩編19編2節~5節から取られています。

 天は神の栄光を物語り 大空は御手の業を示す。昼は昼に語り伝え 夜は夜に知識を送る。話すことも、語ることもなく 声は聞こえなくても その響きは全地に その言葉は世界の果てに向かう。

 私たちは「話せず、語れず、声が届かない」被造物や貧しい人々の叫びに耳を傾けるよう、招かれています。あなたが住む地域では、どんな声が聞こえますか?「人々の圧力によって聞こえないように押し潰されてしまっている声」はありませんか?どうかこの期間に「私たち自身の中での調和、他者との調和、自然やいのちある他の被造物たちとの調和、そして神との調和といったさまざまなレベルで、エコロジカルな平衡を回復」(LS210)していくことができるよう、祈り、身近で実行できる小さな取り組みを行ってください。

 日本の司教団はこれまで、日本の教会としてどのように環境回勅『ラウダート・シ』がうたう総合的な(インテグラル)エコロジーに取り組んでいくのか検討を続けて来ました。現在、その方向性を示す冊子の作成が行われており、今年7月の臨時司教総会では、総合的な(インテグラル)エコロジーの取り組みを推進していくためのデスクが、司教協議会に設置されました。社会問題としての環境への取り組みにとどまらず、キリスト者が個人として、共同体として、霊的にも、社会的にも神と、自然と、他者と調和して生きていくための取り組みを各教区やカトリック関連団体との連携のうちに進めていきますので、皆様のご協力をお願いいたします。

2022年7月20日 日本カトリック司教協議会会長 カトリック東京大司教 菊 地 功

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2022年8月31日