・創立50周年迎えるアジア司教協議会連盟の総会も新型ウイルスで延期

Pope Francis meeting Thai and FABC member bishops in Bangkok, Thailand Nov. 22, 2019.  Pope Francis meeting Thai and FABC member bishops in Bangkok, Thailand Nov. 22, 2019.   (Vatican Media)

(2020.5.4 VaticanNews  Robin Gomes)

   アジア司教協議会連盟(FABC)は4日、新型コロナウイルスの感染終息の展望が定かでないことから、今年11月3日から20日にかけてタイの首都バンコク郊外のバーン・プー・ワーンで開催を予定していた総会を延期することに決め、日本など各国の司教協議会に通知した。新たな開催の日程は未定。

 通知はFABC会長のチャールズ・マウン・ボー枢機卿(ミャンマー・ヤンゴン大司教)と今年の総会を主宰するインドのオズワルド・グラシアス枢機卿(ボンベイ大司教)の連名で出された。その中で、両枢機卿は、新型ウイルス大感染による危機が続く中で、「現代世界の歴史におけるこの暗い瞬間に、互いが、これまでよりも大きな絆で結ばれているのを感じています」としたうえで、「このような瞬間に、私たちは神により頼む心を深め、信仰が強まるのです」と強調し、より深い信仰心を持って危機から抜け出すことへ希望を表明した。

 また、互いの移動が制約される中で、両枢機卿は「ビデオ会議を通じて連絡を取り合って」おり、「多くの状況分析と議論が行われた」が、「現在の状況は不安定」であり、感染終息の確実な展望が見えず、総会を延期せざるを得ないことに、各国司教協議会の理解を求めるとともに、「事態が正常に戻った時、将来の活動を計画できる」と希望を語った。

 FABCは、アジア地域の教会と社会の福祉と善のために、各国司教協議会の連帯と共同責任を育てていくことを目的とした1970年11月に創設され、今年で50周年を迎える。19の正会員の司教協議会と、8つの準会員で構成している。教皇フランシスコは昨年11月のタイ訪問中に、バンコクでFABCの司教たちに会われ、創立50周年を迎える今年は、「この地域に残された宣教師たちの跡が大切に残されている聖堂を再訪するのに、「ふさわしい機会となります」と語っておられた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2020年5月5日