・中国の臓器摘出目的の”良心の囚人たち”殺害を告発した米国のNGOに「マザー・テレサ賞」

(2019.11.10 カトリック・あい)

 聖マザー・テレサを記念して作られた「マザー・テレサ記念賞」が、中国の臓器摘出を目的として”良心の囚人たち”の殺害を告発した米国のNGO「臓器の強制摘出に反対する医師団(DAFOH)に贈られた。バンコクに拠点を置くカトリック系ニュースメディアUCANewsが伝えた。

 「マザーテレサ賞」は、聖マザー・テレサの生前の献身的社会活動を記念して2004年にインド・ムンバイのHarmony Foundationが始めたもの。平和、平等、社会正義を促進し、正義と平和的共存を進める活動を奨励することを目的とし、毎年、特に功績のあった個人および組織に表彰している。

 UCANewsによると、表彰式は3日にムンバイで行われ、DAFOHの創設者であるトルステン・トレイ医師が、「2006年に投獄された法輪功の学習者が中国政府によって臓器摘出を目的に殺されていることを知り、以後、国際社会に非道さを訴え、取りやめるよう働きかけてきた努力」に対して賞を授与された。DAFOHは、2016年と2017年にノーベル平和賞にも2回ノミネートされている。

 トレイ医師は「臓器摘出のために殺されていることを知った時はとても恐ろしかった。私は動揺し、何かをする必要性を感じました。その時、DAFOHを組織するのを思いついたのです。医学界から多大な支援を受けました…(中国の)政府は、毎年約10,000〜15,000件の臓器移植が行われているとしていますが、現地の研究者チームによると、その数は年60,000件にも達しており、中国の法定臓器提供の推定130件を大きく上回ります」」と語った。

 ロンドンに本拠を置く弁護士の組織「中国法廷(China Tribunal)」が今年6月に発表した報告書でも、中国では臓器の強制的な摘出が「長年にわたり同国全土で」行われており、その主な犠牲者になってきたのは「恐らく」気功集団「法輪功」のメンバーたち、とし「臓器の強制摘出は今なお続いている」と結論付けている。

 

 

 

 

 

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2019年11月10日