・タグレ福音宣教省長官がマニラ到着後、新型コロナ陽性に-バチカン高官初の感染

Cardinal Luis Antonio Tagle. Cardinal Luis Antonio Tagle.  

   バチカン福音宣教省長官のアントニオ・タグレ枢機卿は10日、フィリピンのマニラに到着した際に受けた新型コロナウイルス検査で感染が確認された。バチカンのマッテオ・ブルーニ報道官が11日明らかにした。

 タグレ枢機卿は昨年12月に、バチカンで日本を含む世界の宣教地域の教会を指導・監督する責任者である同省の長官に就任したばかり。カトリックの国際慈善活動組織であるカリタス・インターナショナルの会長も兼務し、精力的な活動を続けてきた。

 長官職にあるバチカンの高官が新型コロナに感染したのは初めてで、宣教地域の教会活動に少なからぬ影響が出ることが懸念される。

 ブルーニ報道官は11日の記者会見で「タグレ枢機卿は10日、マニラに到着した際に受けた新型コロナ検査で陽性反応を示した」と説明したうえで、「新型コロナ特有の症状は出ておらず、滞在中のフィリピンで強制的な”自宅待機”の状態に置かれることになる」とし、一方で、 「枢機卿と最近接触した人々について、感染の有無の検査が行われている」と説明した。

 枢機卿は、マニラに発つ前の7日にローマで新型コロナ感染の有無について検査を受け、その段階では陰性だった、という。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2020年9月12日