・カトリックの国際慈善活動3団体がロヒンギア難民に新たな共同支援(VN) A view of the Rohingya refugee camp at Teknaf, Cox’s Bazar, Bangladesh (ANSA) (2020.11.23 Vatican News staff writer) ミャンマーの故郷を軍の迫害で追われ、隣国バングラデシュで長期にわたる難民生活を余儀なくされているロヒンギア少数民族の人たちは、130万人にのぼり、新型コロナウイルスの世界的大感染の中で一層の苦境に立たされている。こうした事態に対して、カリタスなどカトリックの国際慈善活動3団体がこのほど、共同で新たな支援活動を開始した。 3つの団体は、カリタス・バングラデシュのほか、イエズス会難民サービス(JRS)、バングラデシュのロヒンギャ難民のためのカトリック救援事業会(CRS)。カトリック系ニュース・サイトUCA Newsによると、具体的には、多目的青年センターを設置し、12〜18歳の青少年を対象に、子供たちの心理的発達を助け、青年たちに自立のためのカウンセリングと技能開発を提供し、妊婦の世話をし、特別な支援の必要がある子供たちをケアすることなどを目的としている。 11月15日に、中心的な難民キャンプ、コックスバザールで開かれたワークショップの後に開始されたこのプロジェクトは、2021年4月まで実行され、必要に応じて、活動期間を延長する。カリタス緊急対応プログラム(ERP)のスタッフ、JRSおよびCRSの代表者、国営の難民救援および帰還委員会の職員が2020年の作業の評価に参加し、2021年の戦略計画を策定している。 多目的青年センターの活動は、コロナ禍で、難民キャンプの非常に過密な状況での衛生と社会的距離の問題を考えると、容易ではない。バングラデシュ保健サービス総局(DGHS)によると、国内で23日にさらに28人の死者を記録し、新型コロナウイルスによる死者は合計6419人に上っている。新たな感染者は23日だけで2419人、合計で44万9000を超えた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ロヒンギャはイスラム教徒を主体とする少数民族。主にバングラデシュと国境を接するミャンマー西部のラカイン州に住んでいた。仏教徒が多数を占めるミャンマーでは、ロヒンギャが何世代にもわたってバングラデシュに住んでいたとしても、バングラデシュからの不法移民、と見なしている。 1982年に政府の軍事政権によって可決された国籍法の下で市民権を拒否された彼らは、事実上無国籍であり、移動の自由やその他の基本的権利を拒否されている。2012年に地域間の暴力の標的となり、数百人が死亡し、約14万人が自宅から避難キャンプに追いやられました。 2017年のミャンマー軍による残忍な取り締まり以来、70万人以上のロヒンギャイスラム教徒が近隣のバングラデシュに追われた。難民は膨らみ続け、現在、バングラデシュのロヒンギャ難民の総数は約130万人に達し、主に、同国南東のコックスバザールにある約30の難民キャンプで生活している。 (翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二) ツイート
A view of the Rohingya refugee camp at Teknaf, Cox’s Bazar, Bangladesh (ANSA) (2020.11.23 Vatican News staff writer) ミャンマーの故郷を軍の迫害で追われ、隣国バングラデシュで長期にわたる難民生活を余儀なくされているロヒンギア少数民族の人たちは、130万人にのぼり、新型コロナウイルスの世界的大感染の中で一層の苦境に立たされている。こうした事態に対して、カリタスなどカトリックの国際慈善活動3団体がこのほど、共同で新たな支援活動を開始した。 3つの団体は、カリタス・バングラデシュのほか、イエズス会難民サービス(JRS)、バングラデシュのロヒンギャ難民のためのカトリック救援事業会(CRS)。カトリック系ニュース・サイトUCA Newsによると、具体的には、多目的青年センターを設置し、12〜18歳の青少年を対象に、子供たちの心理的発達を助け、青年たちに自立のためのカウンセリングと技能開発を提供し、妊婦の世話をし、特別な支援の必要がある子供たちをケアすることなどを目的としている。 11月15日に、中心的な難民キャンプ、コックスバザールで開かれたワークショップの後に開始されたこのプロジェクトは、2021年4月まで実行され、必要に応じて、活動期間を延長する。カリタス緊急対応プログラム(ERP)のスタッフ、JRSおよびCRSの代表者、国営の難民救援および帰還委員会の職員が2020年の作業の評価に参加し、2021年の戦略計画を策定している。 多目的青年センターの活動は、コロナ禍で、難民キャンプの非常に過密な状況での衛生と社会的距離の問題を考えると、容易ではない。バングラデシュ保健サービス総局(DGHS)によると、国内で23日にさらに28人の死者を記録し、新型コロナウイルスによる死者は合計6419人に上っている。新たな感染者は23日だけで2419人、合計で44万9000を超えた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ロヒンギャはイスラム教徒を主体とする少数民族。主にバングラデシュと国境を接するミャンマー西部のラカイン州に住んでいた。仏教徒が多数を占めるミャンマーでは、ロヒンギャが何世代にもわたってバングラデシュに住んでいたとしても、バングラデシュからの不法移民、と見なしている。 1982年に政府の軍事政権によって可決された国籍法の下で市民権を拒否された彼らは、事実上無国籍であり、移動の自由やその他の基本的権利を拒否されている。2012年に地域間の暴力の標的となり、数百人が死亡し、約14万人が自宅から避難キャンプに追いやられました。 2017年のミャンマー軍による残忍な取り締まり以来、70万人以上のロヒンギャイスラム教徒が近隣のバングラデシュに追われた。難民は膨らみ続け、現在、バングラデシュのロヒンギャ難民の総数は約130万人に達し、主に、同国南東のコックスバザールにある約30の難民キャンプで生活している。 (翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)