・ウクライナの平和を求めて、教皇様と一致して祈ろうー日本の教会も参加

(2022.3.25 カトリック・あい)

 教皇のロシアとウクライナの奉献への参加に呼びかけに対して、日本のカトリック教会もこれに参加することになり、司教協議会の菊地功・会長が23日付けで以下のメッセージを発表した。

 教区の動きは、大阪教区では25日正午から20分間、大阪カテドラル聖マリア大聖堂でロザリオ(ウクライナのため1連、ロシアのため1連)の祈り、聖母マリアへの祈りを行なう集いを開いた。

 東京教区では、教皇の聖ペトロ大聖堂での奉献が日本時間26日未明となるため、26日朝に各小教区、各信徒がそれぞれの判断で祈りを捧げるほか、26日に予定する教区宣教司牧評議会のの冒頭に参加者が共に祈ることにしている。

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ウクライナとロシアを聖母マリアの汚れなきみ心に奉献する 教皇フランシスコと心を合わせて 日本カトリック司教協議会会長呼びかけ

日本のカトリック信者の皆様

 ロシアによるウクライナへの武力侵攻は、2月24日に発生してからまもなく1か月になろうとしていますが、残念ながら戦争状態は継続しており、平和とはほど遠い現実が、毎日のように報道されています。

 命が危機に直面しているこの状況を憂慮され、平和を求めるために様々に努力を続けておられる教皇フランシスコは、聖母の取り次ぎによる平和を求めて、来る3月25日(金)神のお告げの祭日のローマ時間午後5時(日本時間3月26日午前1時)に、聖ペトロ大聖堂において、ロシアとウクライナを聖母マリアの汚れなきみ心に奉献されます。

 なお3月25日は、1984年に教皇ヨハネパウロ2世がロシアを聖母マリアの汚れなきみ心に奉献した日でもあります。
教皇様は、全世界の司教たちに、また司教を通じてすべての信者に、この奉献に一致して祈るようにと呼びかけ、できれば同じ時間に祈りを捧げるようにと招いておられます。

 当日のために準備される祈りは、現時点ではまだ教皇庁から届いていませんが、届き次第、可能であれば翻訳を間に合わせ、ホームページなどでお知らせすることができればと思います。公式の祈りが間にあわない場合でも、教皇様の意向に心をあわせ、平和のためにロザリオの祈りなどをお捧げください。また教皇様の奉献との同時刻は日本では深夜ですので、祈りを捧げるのは翌朝でもかまいません。具体的には、それぞれの教区司教の定めるところに従ってお祈りください。

 聖母の取り次ぎによって、神の平和がこの地上にもたらされ、特にウクライナの地に平和が確立されますように、また賜物であるいのちがその尊厳を守られますように、教皇様と心をあわせてともに祈りをささげましょう。

2022年3月23日 日本カトリック司教協議会 会長 カトリック東京大司教 菊地功

(2022.3.23 東京教区ニュース)

菊池大司教より、東京教区の皆様へ

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 ウクライナにおける戦争状態を憂慮し、平和を求めて様々に努力を積み重ねておられる教皇フランシスコは、3月25日に聖母の汚れなきみこころに、ロシアとウクライナを奉献されることを決められ、世界中の司教に一致して祈るようにと通達を出されました。(写真はファティマにて)

 通達の文書と、それに伴う奉献の祈りの文書は、3月23日午前中に、教皇庁大使館から各司教に送付されてきました。祈りの文章はかなりの長文ですし、用語などに過去の公式の祈りとの整合性を持たせなくてはならないため、現在、中央協議会事務局で典礼委員会の協力の下、翻訳が進められています(カトリック中央協議会による公式訳はこちら)。

 聖母の汚れなきみこころにロシアを奉献すると言うことに関して、その原点は、ファティマで出現された聖母が、ルチアに伝えた第一、第二の秘密に記されています(「ファティマ第三の秘密」教皇庁教理省、カトリック中央協議会2001年4月20日発行)。是非この文書を一度ご参照ください。

 そこにはこう記されています。「けれども、最後には、わたしの汚れない心が勝利するでしょう。教皇は、ロシアを私に奉献し、ロシアは回心し、世界に平和が与えられるでしょう」(同書19頁)。

 また同書を発行した当時の教皇庁教理省の次官であったベルトーネ枢機卿は、「1984年3月25日、バチカンの聖ペトロ広場において、前もって呼びかけておいた世界中の司教たちと霊的に心を合わせ、(教皇ヨハネ・パウロ二世は)「すべての人々と諸民族」を「マリアの汚れないみ心」にゆだねました」と記し、それについて、「シスター・ルチアは、荘厳で普遍的なこの奉献の祈りが、彼女から見ても聖母マリアの望みにかなうものであることをことを認めました。『はい。1984年3月25日は、聖母が望まれたように行われました』。したがって、これ以外にどのような議論や要求にも根拠がありません」とも記しておられます。(同書12頁)

 教皇様はこの聖母の言葉に信頼し、聖母の汚れなきみ心に全人類と、特にロシアとウクライナを奉献されます。さらにファティマにも特使を派遣して、同様に奉献の祈りをささげられます。わたしたちも教皇様に心をあわせ、平和のために祈りをささげましょう。

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 東京教区にあっては、教皇様によるローマでの奉献の時刻が日本では深夜となりますから、同じ時間でなくとも、翌26日の朝などに祈りをささげるものといたします。また26日(土)には教区宣教司牧評議会が開催されますので、その冒頭に、参加者と一緒に祈りをささげます。

 聖母の取り次ぎによって、神の平和がこの地上に実現し、今、命の危機に見舞われているウクライナの地に平和が確立されるように、また賜物である命がその尊厳を守られるように、教皇様と心をあわせてともに祈りをささげましょう。

 

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2022年3月25日