
(2024.7.1 Vatican News Mark Saludes, LiCAS News)
ソウル大司教区は6月28日夜、韓国の教会の若い信者と交流するために、明洞大聖堂の裏庭を”キャンプ場”にし、約600人の若者が、ワールドユースデー(WYD)ソウル2027地方組織委員会(LOC)が主催の「大聖堂でのキャンプ」イベントに集まった。
このイベントは、教会と若い信者の間に、対話や経験の共有を通じて、橋をかけることが目的。「恐れるな。私はあなたと共にいる」(イザヤ書41章10節)をテーマにし、大聖堂の庭はこれまで見たことのないような雰囲気に包まれた。
裏庭の”キャンプ場”では、司祭やシスター、ボランティアの助けを借りて、若者たちが10人ずつグループになって輪を作り、ビールにつまみ、軽食が提供され、和気あいあいで話が弾んだ。
若者たちの多くは司教たちが傍に座るのに驚き、少し緊張していたが、夜が更けるにつれて”障壁”は消え、有意義な会話が展開された。
集まりでは、4人の若者が基調報告をして現代の若者が直面している課題について語り、信仰体験を共有した。そして、グループディスカッションへとつながった。
ソウル大司教区青年連盟会長のSang-wook Lee氏は、「多くの若いボランティアが直面している教会からの支援の減少と、その結果生じる精神的な無関心」を強調。「従来とは異なる新しいコミュニティイベントと、若者が奉仕の意味を見つけるのを助ける優れたリーダーが必要だ」と訴えた。
Peter Soon-Taick Chung大司教は、若い参加者の正直さと自分の話を共有する意欲に感謝し、「皆さんの人生の物語を聞く貴重な時間をもらった。貴重な時間を割いてくれた若者たちに感謝します。私たちは、皆さんを主人公として物語を共有するために、今後もさまざまな集まりを企画していきます」と約束。
そして教皇フランシスコの意向を受け、「私たちが何を成し遂げようと、どんな人間になろうと、神は私たちをありのままに愛してくださいます。2027年ワールドユースデーの準備過程を通して、皆さんの喜び、悲しみ、痛みの中に神が常に皆さんと共にいることを体験してください」と付け加えた。
LOCは声明で、「今回の取り組みは Chung大司教の若者の声を聞くことへの献身を反映している」とし、「『大聖堂でのキャンプ』はこのビジョンを体現し、教会の指導者と将来の管理者の間の対話のためのユニークなプラットフォームを提供した」と述べた。
昨年、教皇は、2027年の「世界青年の日」の開催都市としてソウルを決定。これに応えて、Chung大司教が「異なる文化や宗教を越えて、友愛、精神性、社会的結束を促進するイベント」とすることを約束している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)