(2026.6.17日 ピースウィンズ・ジャパン)
6月8日にフィリピン・ミンダナオ島沖で大地震が発生してから、1週間が過ぎました。これまで支援を届けられていない孤立地域への道が開通したとの一報を受け、NGOピースウィンズ・ジャパンの緊急支援チームは食料を積み込んだトラックで被災地に出発。2時間あまり悪路を進んだ先では、支援物資を待ち望んでいた住民たちの熱い歓迎が待っていました。
*初の支援物資を待ち焦がれる人びと
ほんの数日前までは、陸路でのアクセスが難しいとしてヘリコプターでの支援が検討されていたサランガニ州の孤立地域。
天候にも恵まれたことで、想定をはるかに上回る早さで陸路が開通しました。といっても、とにかく物資を送るために作られた間に合わせの道で、ピックアップトラックなど限られた車両しか通れない悪路です。
積める物資の量も制限されるなか、それでも800世帯分の食料を携えて、支援チームは孤立した集落(バランガイ)の一つ・コンガンへ出発しました。
ジャングルの中を進み、川を進み、トラックの荷台で2時間あまり揺られたあと、集落に近づいた辺りで、思いがけない光景に出会いました。
初の支援物資の到着を前に、住民たちが総出で出迎えてくれたのです。彼らの集落は川の向こう側。これほど大勢の人が川を渡ってまで足を運んでくれた姿に、支援がどれだけ切望されていたのかが伝わってきます。
このあと、物資を倉庫に運ぶため、住民たちと一緒に川を渡って集落に向かいました。
無事集落に到着した米・塩・コンビーフ缶などの食料のセット800世帯分は、いったん倉庫に運び込まれ、今後、集落内の区ごとに分配され、住民たちへの配付が行われます。
住民の一人は、「支援が届いて、みんな本当に喜んでいます。ありがとう」と笑顔で支援チームのメンバー一人ひとりに声をかけてくれました。
熱い歓迎に、「この地域での支援の遅れを実感するとともに、想像以上の人が暮らしていたことに驚いた。ここに食料を届けられてよかった」と支援チームの坂本。大変な道中の甲斐あって、価値ある支援を届けることができました。
*災害対応・支援に大事なスピード感
ピースウィンズの緊急支援チームがミンダナオ島に到着した6月9日時点では、現在災害対応の中心地となっているグランへのアクセスも断絶し、海路での現地入りも検討していました。
しかしその状況から、グランへの迂回路が翌日には超特急で整備され、こうして孤立集落に向かう道も開通し、各地に支援を届けることが可能に。一方通行だったグランへの道も今は2車線になり、支援渋滞の解消につながっています。
日本と同じく、地震や台風など災害が多く発生するフィリピン。被災地に支援を届けるための最低限の復旧を先行して進めるスピード感には、災害対応への慣れが感じられました。
もちろん、「思った以上に対応が早い」といっても、それは支援する側からの感想です。何の助けも届かない状況での地震からの1週間は、被災者の方々にとっては、とてもとても長く不安な時間だったに違いありません。
だからこそ、私たちも支援の「速さ」を重視しています。発災後、いち早く現地入りし、初動調査を開始。支援ルートが定まらないなかでも、海や空からのアプローチも視野に入れ、被災者が必要としているであろう緊急支援物資の調達を急いだこと。
そのおかげで、道が開通すると同時に、真っ先に孤立集落に食料を届けることができました。「いろんな人の協力や努力が実って、可能な限り早く物資を届けられた」と、調整員の小林は振り返ります。
私たちはこれからも被災者に寄り添い、スピードと実効性を兼ね備えた支援を行えるよう全力を尽くします。
*ピースウィンズ・ジャパンのフィリピン緊急支援の寄付は https://readyfor.jp/contributions/philippines-mindanao-earthquake?announcements_bottom=へ。
**「カトリック・あい」=カトリック教会には「カリタス・ジャパン」があるが、近隣の友であるフィリピン地震の被災者たちに、何かしているのか。少なくともホーム・ページには何もない。「ピース・ウインズ・ジャパン」の「被災者に寄り添い、スピードと実効性を兼ね備えた支援』に学ぶ必要があるのではないか)




