・ロヒンギャ難民キャンプで重度の栄養不良の子供が急増、とユニセフが警告

FILE PHOTO: A Rohingya refugee walks at a refugee camp in Cox's BazarFILE PHOTO: A Rohingya refugee walks at a refugee camp in Cox’s Bazar 

 

*2017年の大量避難以来、最高レベル

 さらに、100万人以上のロヒンギャ難民(うち50万人以上が子ども)が暮らす世界最大の難民居住地であるコックスバザールでは、家族が緊急レベルの栄養状態に直面している。難民キャンプでは、子どもの15%以上が深刻な栄養不良に陥っており、これは2017年のロヒンギャ難民の大量避難以来、記録された中で最も高い水準である。

 

*栄養状態の良い子供たちの11倍の死亡率にも

 年初、ユニセフは「2025年には、ロヒンギャ難民キャンプの1万4200人の子供たちが重度の急性栄養失調に苦しむ」と推定し、また、「不適切な食事、キャンプ内の水や医療への影響、配給量の減少がこれらの数字を上昇させる可能性がある」と警告した。そして、「子どもたちが適切な治療を受けられない場合、栄養状態の良い同年齢の子どもたちの11倍も死亡する可能性が高くなる」と警告している。

 2024年を通して、ユニセフは重度の急性栄養不良に苦しむ5歳未満の子どもたち約1万2000人に救命治療を行った。重度の急性栄養不良は、子どもを危険なほど痩せ細らせ、衰弱させ、病気に対して非常に脆弱な状態にする。治療を受けた子どものうち92パーセントは回復したが、緊急かつ持続的な介入がなければ、重度の急性栄養不良は命にかかわる可能性がある。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2025年3月13日