・ミャンマー軍事クーデターから一年、合計1500人を超える死者ーボ枢機卿が「世界の人々は目をそらさないで」と訴え

ミャンマーのヤンゴン大司教チャールズ・マウン・ボ枢機卿ミャンマーのヤンゴン大司教チャールズ・マウン・ボ枢機卿 

(2022.2.1 バチカン放送)

 ミャンマー国軍による2021年2月1日のクーデター発生から1年、同国のカトリック教会の指導者、ヤンゴン大司教のチャールズ・マウン・ボ枢機卿は1日、バチカンのメディアに対し同国の現状について語るとともに、平和再構築のための支援を呼びかけた。

 隣国タイに本部を置く人権団体「Assistance Association for Political Prisoners (Burma)=政治犯支援協会(ビルマ)」によると、2月1日現在で確認されているのは、昨年のクーデター発生以降に殺害された人は1500人を超えて1507人に、国軍などに拘留されている人は子供も含めて8899人、うち子供を含む45人に姿勢が宣告されている。(2022.2.2 カトリックあい)

 このような状況から、「ミャンマーの人々が置かれている”あきらめの状況”を深く心配している」と述べ、軍による抑圧は「長引く十字架の道行き」であり、そこでは「エデンの園はカルワリオの丘となっています」と強調。

 さらに枢機卿は、現在のミャンマーは「カオス、混乱、争い」の局面にあり、「人々の苦悶はめまいのするようなレベルで増大している。人々は恐怖と不安の中で暮らし、空腹を強いられ、ミャンマー全土が戦場となっています」と窮状を語るとともに、こうした中で、ミャンマーの司教たちは人々に寄り添い続け、「人道支援へのアクセスを支え、平和と和解の歩みを行うよう、すべての関係者に呼びかけている」と説明した。

 紛争の影響を最も受けている地域は、カトリック教徒が多く住むミャンマー北西部のチン州、東部のカヤー州やカレン州で、現地の教会は、武力衝突を逃れてきた人々に避難所を提供していることから、軍や武装組織による襲撃や爆撃の対象となっている。

 避難民などを保護する神父や牧師が逮捕され、信徒を含む多くの非武装の住民が殺害されており、枢機卿は「宗教施設への攻撃と、逃げ場を求めて教会に来た人々の殺害」を強く非難。「クーデターのためにキリスト教徒は非常に苦しみ、教会はこの十字架の道行きを完全に分かち合っています。私たちは、教皇フランシスコの教えに従い、『傷ついた癒し手(注:傷ついた者が、他者の傷を癒せる者になる、という意味の心理学用語)』『平和の道具』となり、挫折の闇に希望の光を灯す」努力を続ける、事を確認した。

 ミャンマー司教協議会の会長で、アジア司教協議会連盟の会長でもあるボ枢機卿は、「カトリック教会が人々の善のため、またすべての問題の平和的解決に努力している」ことを、軍事政権の指導者たちに言明している。

 そして、「私たちは、対話を絶えず促し、拘留中の人々の解放とすべての人の基本的人権の尊重を常に呼びかけ、何百万の苦しむ人々に対し、人道支援へのアクセスを保証するように、緊急のアピールをしています」とし、「クーデター発生後の初期における世界の人々の関心が薄らぎ、ミャンマーは世界のレーダーから消え去ったかのように見えます。ミャンマーを忘れず、私たちの平和構築の戦いを助けてください。そのためにも(国外から国軍や武装勢力への)武器供給を止め、困難にある人々が人道支援を受けられるように保証してください」と世界の国々、指導者、そして人々に訴えた。

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2022年2月2日