Protests in Myanmar as military junta cracks down on civilians
(2022.8.16 Vatican News Deborah Castellano Lubov)
ミャンマーの国軍クーデターで拘束中の民主化指導者、アウンサン・スーチー氏に、国軍の特別法廷は15日に新たな汚職罪4件で禁錮6年の刑を言い渡した。
これに対して、アジア・カトリック司教協議会連盟の会長でヤンゴン大司教のチャールズ・マウン・ボ枢機卿は16日、声明を発表。「軍事政権による国民への弾圧、恫喝が激しさを増していることの象徴」と強く非難した。
スーチー氏はすでに「収賄や選挙違反の罪」で本人の全面否認にもかかわらず11年の禁固刑を言い渡され、首都ネピドーにある刑務所の独房に入れられている。
今回の特別法廷の判決について、国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)」もピアソン・アジア局長代理が「ミャンマー軍事政権による周到な人権侵害の一端だ」と非難している。
ボ枢機卿は訪問先のオーストラリアで、スーチー氏判決に関連して、「彼ら(国軍)は、国民すべてを脅しています… 年末までに、完全に支配権を確立することを狙っており、弾圧を強化し、残虐行為と脅迫によって、抵抗させないようにしている」と批判。
軍事政権は、子供たちを含む国民、2100人以上を殺害、1万5000人を拘束しているが、「今後どうなるのか、政治・社会状況は錯綜、混乱しており、予測が不可能。現在言えることは、村々が焼かれ、破壊され、国民の半分が貧困にあえぎ、何百万人が避難民になっていることです」と深刻化している窮状を訴え、アジアそして世界の国々、国際機関、教会の更なる助けを求めている。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)