・カトリック東京教区の千葉寺教会と西千葉教会の統合について、菊地大司教が公示

(2024.9.28 カトリックあい)

 菊地・東京教区長・大司教は9月1日付けで、「千葉寺教会と西千葉教会の統合について」と題する公示をし、10月1日付けの教区ニュース10月号で説明があった。公示の全文以下の通り。

 なお、以下に出てくる「岡田大司教による千葉中央宣教協力体の小教区統合の提案」とは、前教区長の故岡田大司教が、教区司祭の減少が続いていることを深刻に受け止め、具体的方策として、教区のそれぞれの小教区をおおむね地域ごとに設定する「宣教協力体」に統合・再編成するというものだった。だが、発表後、わずか3年で破綻し、その後、菊地大司教の代になっても、教区全体としてのこれに代わる具体的方策も、宣教協力体の役割などの見直しの結果も、その前提となる小教区再編統合の是非も含めた全体像も示されずに現在に至っている。

 そうした中での、今回の両教会の統合。「公示」は単なる二教会の統合の経過説明にとどまっているが、教区ニュース10月号で菊地大司教は、両教会の信徒役員に書簡をもって示した内容を引用する形で「東京教区における司祭総数の減少それ自体は、小教区統廃合の理由とはならない…仮に小教区共同体が規模や経済的問題から継続が困難と判断されるのであれば、それは統廃合の理由の一つにはなりえます」とする一方、「2020年12月に発表した宣教司牧方針においては、宣教協力体のあり方の見直しには触れていますが、小教区の統廃合には一切、触れていません」としたうえで、「現時点において、教区が主導して計画を作り、小教区の統廃合を進めることは考えていません」とだけ述べている。

 

【公 示】

 カトリック東京大司教区大司教タルチシオ菊地功は、教会法515条に従い、2025年1月1日をもって、1956年12月に創設され聖コロンバンを保護者としていただくカトリック千葉寺教会を廃止し、1954年8月15日に創設され被昇天の聖母を保護者としていただくカトリック西千葉教会に統合することを宣言し、ここに公示します。

 これまでカトリック千葉寺教会の司牧範囲とされていた地域は、統合の日から、カトリック西千葉教会の司牧範囲となります。それに伴って、カトリック千葉寺教会の洗礼台帳などの記録、小教区会計、その他事務的な記録はすべて、カトリック西千葉教会に移管します。

 また統合の日をもって、カトリック千葉寺教会の土地建物は、カトリック東京大司教区本部事務局が管轄するものとし、教会活動のすべてを、カトリック西千葉教会に移管します。

 カトリック千葉寺教会とカトリック西千葉教会は、2018年7月28日の両教会信徒役員と両小教区主任司祭である福島一基神父と共に、教区本部において大司教との会談を行い、それに基づいて同年8月20日に、大司教名で二つの小教区信徒に宛てた書簡で合意点を確認しました。その上で、二つの小教区には2020年末頃をめどに、「この地域におけるこれからの福音宣教にいったいどのような選択肢があるのか」、また「教会の諸施設の維持管理に関してどのような選択肢があるのか」の合意形成をお願いしたところです。

 2023年9月2日付けで、千葉寺教会より、西千葉教会への統合の提案があり、二つの教会の意向確認と、司祭評議会、顧問会での検討を行いました。その結果、統合を進めることがふさわしいと判断いたしましたので、調整の結果、上記の通り決定いたしました。

 2011年の岡田大司教様による千葉中央宣教協力体の小教区統合の提案に始まり、13年に及ぶ様々な方面からの検討に取り組んでくださった、カトリック千葉寺教会とカトリック西千葉教会の皆さまに、心から感謝申し上げるとともに、これからの統合された小教区のさらなる発展をお祈りします。

 いつくしみ深い御父の御名において。

 カトリック東京大司教区 大司教 タルチシオ 菊地 功

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2024年9月28日