☩「ミャンマーの現状は黙っていられない、スーチー氏をバチカンで受け入れる用意」-教皇、氏の子息に(LaCroix)

2017年11月28日、ネピドー(ミャンマー)でのフランシスコ法王とアウンサン・スー・チー氏。(EIDON/MAXPPP)

(2024.9.24 La Croix ・AFP)

2017年11月28日、ネピドー(ミャンマー)でのフランシスコ法王とアウンサンスーチー氏。(EIDON/MAXPPP)

 イタリアの日刊紙Corriere della Seraが24日付けで報じたところによると、教皇フランシスコがこのほど、ミャンマーの民主派指導者で軍事政権によって刑務所に入れられているアウンサン・スー・チー氏の子息とバチカンで会われた際、彼女の釈放を強く希望するとともに、その場合、彼女をバチカンで受け入れる用意があることを表明された。

 教皇は今月上旬に東アジア・オセアニア4か国を歴訪され、各国のイエズス会士たちと私的な会合を持たれたが、その内容について教皇に同行したバチカン文化教育省のアントニオ・スパダロ局長が、同紙に記事を掲載したもの。

 教皇は、会合で、「私はアウンサン・スー・チーの釈放を希望しており、ローマで彼女の子息に会った際、バチカンに彼女の”避難所”を提供する用意がある、と伝えました」と語られた。

 そして、「今日のミャンマーの状況について、黙っているわけにはいきません。私たちは何かをしなければならない!… この国の未来は、すべての人の尊厳と権利の尊重、そして誰もが共通の利益に貢献できる民主的なシステムの尊重に基づく平和なものであらねばなりません」と強調された、という。

 1991年にノーベル平和賞を受賞したスー・チー氏(78)は、彼女がリーダーだった民主政権をクーデターで倒した現在の軍事政権の裁判所で、汚職から新型コロナウイルス関連規制違反などの罪を犯したとしての27年の刑を受けた。2021年のクーデターで軍に逮捕されて以来、ほとんど公の場から姿を消しており、地元メディアによると、彼女は健康問題に直面しているという。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

(注:LA CROIX internationalは、1883年に創刊された世界的に権威のある独立系のカトリック日刊紙LA CROIXのオンライン版。急激に変化する世界と教会の動きを適切な報道と解説で追い続けていることに定評があります。「カトリック・あい」は翻訳・転載の許可を得て、逐次、掲載していきます。原文はhttps://international.la-croix.comでご覧になれます。
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2024年9月25日