・陳枢機卿逮捕にバチカン国務長官は抗議せず、中国との”暫定合意”優先の姿勢

Cardinal Parolin at the Gregorian UniversityCardinal Parolin at the Gregorian University 

(2022.5.14 カトリック・あい)

    Vatican News  が13日付けで伝えたところによると、バチカンのパロリン国務長官は13日、香港の陳枢機卿が当局によって逮捕された事件について、記者団にコメントし、「とても悲しんでいる」とする一方、「彼は釈放され、拘留中の待遇もよかったこと」にほっとしていると述べた。

 だが、このような当局の民主化運動や宗教活動に関わった長老的存在への脅しとも言える権力行使に対する抗議や批判はなく、Vatican Newsによれば、今回の枢機卿逮捕は、バチカンと中国政府の間に結ばれた中国国内での司教任命に関する”暫定合意”を「否定するもの、と受け止めてはならない」とするにとどまった。

 また、「最もはっきりした希望は、このような動きがバチカンと中国国内の教会との間の複雑で単純にはいかない対話をさらに複雑にしないように、ということです」と強調するなど”暫定合意”の維持を優先する姿勢を示している。

このエントリーをはてなブックマークに追加
2022年5月14日