・「香港は異なる立場をつなぐ『架け橋の教会』」周・香港司教が北京訪問の意義を語る

（2023.5.12　Vatican News）

　先日、中国の招待で北京を訪問した香港の周守仁・司教（イエズス会士）が、イエズス会の学術文化情報誌『 La Civiltà Cattolica』のアントニオ・スパダロ編集長のインタビューに応じ、北京訪問と教会における香港教区の使命について語った。

　インタビューの内容は12日、イタリア語、英語、中国語で翻訳、発表された。13日にはローマの『 La Civiltà Cattolica』本社で、スパダロ編集長著「The Magisterium of Pope Francis. A guide to reading his Encyclicals and Apostolic Exhortations」の中国語版刊行記念講演会が予定され、バチカン福音宣教省のアントニオ・タグレ枢機卿が講演する。発表はこれに合わせたもの。

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　インタビューで周司教はまず、「私たちの教区は、教皇ヨハネ・パウロ二世から『架け橋教会』となる使命を受けている」と述べ、香港の教会にとっての最大の課題は「異なる立場や対立する立場の人々を結びつけ、彼らが『自分たちの話を聞き、理解してもらいたい』と願う人間であると認識できるようにすること。 それによって相手の不快感が軽減され、協力が促進されることを期待し、彼らが敬意と共感を持って私たちの話に耳を傾けられるようにすることです」と強調した。

　そして、今回の北京訪問を、「1994年に当時の香港司教、胡振中・枢機卿が1994年に行った訪問の続きだと考えている」とし、 「架け橋の教会」について最初に言及したのは、16世紀から17世紀にかけて中国で活動したイエズス会宣教師、マテオ・リッチ神父だった、と指摘。

　また、バチカンと中国の司教任命に関する暫定合意が2018年秋になされ、それぞれの国務省との間に公式ルートが出来たが、 「カトリック教会の教区レベルで北京と香港の架け橋が出来たのは今回の北京訪問。 この訪問の最も注目すべき成果の一つは、両教区の高位聖職者間の個人的な接触と、いくつかの分野での協力に再び火がともったことでした。 私たちが合意した『協力』は、双方が強く望んだものであり、共に働く希望と決意を与えてくれます」と訪問の成果を強調した。

双方が強く望んでいた私たちが合意した協力は、私たちに協力する希望と決意を与えてくれます。」