(2021.10.11 Bitter Winter byHu Zimo)

(写真は、国家発展改革委員会の何立峰・委員長) 中国で、民間企業・団体による政治、経済、社会、文化、スポーツ、その他ほとんどすべての分野の報道が禁止されることになった。

中国の国家発展改革委員会と商工省が共同で作成し、共産党中央委員会が承認を受けて毎年公表されている「市場参入禁止リスト」に、情報・通信事業が掲載された。
同リストは8日に公表されたもので、掲載された事業には、中国国内の非国家資金はもちろん外国からの投資資金の参入が認められなくなる。
外国メディアはcryptocurrency mining(仮想通貨の取引データを承認する事業)の禁止に注目し、国家発展委員会は新たに禁止、規制した事業の件数が昨年の123件から117件に減ったことを強調した。
だが、117件の中にはもっと重要な事業が含まれている。それは、情報・通信事業だ。
禁止リストの第6項は次のように書かれている。
リストの6番は、次のように述べています。
*非公的資本は、ニュースの取材、編集、放送事業に携わってはならない。
*非公的資本は、ニュース事業ーニュース配信事業、新聞発行事業、ラジオおよびテレビ放送事業、インターネットニュース配信および情報の収集および出版事業などー設立および運営に投資してはならない。
*非公的資本は、紙面、ラジオ電波、テレビ電波、コラム執筆・配信、その他公的媒体を使用するニュース事業を経営してはならない。
*非公的資本は、政治的、経済的、軍事的、外交的、社会的、文化的、科学的および技術的、健康、教育、スポーツおよびその他について、政治的方向性、または世論および価値観に関連する生放送に携わってはならない。
*非公的資本は、外国人によって報道されたニュースを紹介してはならなあい。
*非公的資本は、ニュースや世論形成の分野でフォーラムやサミットを開催したり、賞を授与したりすることを認められない。」
要するに、以上の禁止措置は、すべての形式、分野のすべての情報が統制される(別に新しいことでないが)だけでなく、”人気役者”、つまり中国共産党によって、独占的、直接的に作り出されるされねばならない、ということを意味している。
(翻訳・編集「カトリック・あい」)
*Bitter Winter(https://jp.bitterwinter.org )は、中国における信教の自由 と人権 について報道するオンライン・メディアとして2018年5月に創刊。イタリアのトリノを拠点とする新興宗教研究センター(CESNUR)が、毎日4か国語でニュースを発信中。世界各国の研究者、ジャーナリスト、人権活動家が連携し、中国における、あらゆる宗教に対する迫害に関するニュース、公的文書、証言を公表し、弱者の声を伝えている。中国全土の数百人の記者ネットワークにより生の声を届け, 中国の現状や、宗教の状況を毎日報告しており、多くの場合、他では目にしないような写真や動画も送信している。中国で迫害を受けている宗教的マイノリティや宗教団体から直接報告を受けることもある。編集長のマッシモ・イントロヴィーニャ(Massimo Introvigne)は教皇庁立グレゴリアン大学で学んだ宗教研究で著名な学者。ー「カトリック・あい」はBitterWinterの承認を受けて記事を転載します。