・19日からの「愛の喜び・家庭年」にあたって、ファレル枢機卿が会見

 

Year Amoris Laetitia Family - 2021-2022Year Amoris Laetitia Family – 2021-2022 

 

 (2021.3.19 カトリック・あい)19日からの「愛の喜び・家庭年」を前に、バチカン「信徒・家族・命の部署」長官のケビン・ファレル枢機卿が主催者を代表して18日、記者会見し、この特別年の狙いと意味について語った。(概要は、バチカン広報局が日本時間18日深夜発表した会見の全文を基に、「カトリック・あい」が翻訳、まとめました)

 長官はまず、新型コロナウイルスの世界的な大感染が人々を苦しめている現状を取り上げ、「このような事態が私たちを”麻痺”させるようなことがあってはなりません。むしろ、このような時であるからこそ、キリスト教徒は『希望の証人』となる必要があります」と述べた。

 そして、このような状況であるからこそ、その現実の中で使徒的勧告「(家庭における)愛の喜び」を学びなおし、勧告発出から5周年となるこの年を捧げることが重要であり、それは「神の家族への計画を世界に示すことは、喜びと希望の源、良き知らせ、だからです」と強調した。

 長官は、教皇は昨年12月8日から今年12月8日までを、聖ヨゼフを「カトリック教会の保護者」と定めて150周年を記念する「聖ヨセフ」年としているが、19日の聖ヨセフの祝日とともに始まる「愛の喜び・家庭年」はともに重要な意味を持つ、と指摘。

 教皇が、今年を、聖母マリアの夫であり、イエスの父である聖ヨセフに捧げられたのは、「彼は、聖家族を世話するために選ばれるほど、神から愛された。彼のように、この世のすべての夫婦は、神に選ばれ、愛されている、と感じてもらいたい」と教皇が願われたから、と説明。

 「コロナの大感染は、何百万もの人々に非常に苦痛な結果をもたらしました。しかし、そのなかで、『家族』が、聖ヨセフがそうであったように、『生命の守護者』としての顔を見せている。家族は、私たちの最も本質的な関係、愛の中で生まれ、私たちが人として成熟することを可能にする関係であり続けねばならないのです」と強調した。

 その中で、発出5周年を迎える使徒的勧告「(家庭における)愛の喜び」は、それまでの世界代表司教会議などの成果を、改めて学び、実践する貴重な機会であり、教会としても、そして家族も、勧告の内容の豊かさを受け止め、成熟への”旅”に勇気をもらい、全ての人に実践を通して手を差し伸べ、福音を広めていくきっかけになる、と指摘。コロナ禍の中で、苦しみ、孤独に陥る世界の家族と共に歩み、声を聴き、勇気と愛を育むように助ける機会としたい、と希望を述べた。

 

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2021年3月19日