・11月15日「世界貧しい人々の日」ー助けを必要としている人たちと連帯を

 

World Day of the Poor encourages closeness to those in needWorld Day of the Poor encourages closeness to those in need 

(2020.11.12 Vatican News staff writer)

   15日の「世界貧困者の日」を前に、バチカン新福音化推進評議会議長のサルバトーレ・フィジケッラ大司教が12日記者会見し、慈善と連帯の精神で「広げられた手」で貧しい人々を世話することの重要性を強調した。年間第33日の主日となる15日は、教皇フランシスコが聖ペトロ大聖堂でこの日のためにミサを捧げ、全世界にインターネットで動画中継される。

 「世界貧困者の日」は、教皇フランシスコが2016年11月20日に出された使徒的書簡「 Misericordia et Misera(あわれみあるかたと、あわれな女)」の中で、慈しみの特別聖年の閉幕を記念して制定され、今年6月に、教皇は「貧しい人々に手を差し伸べる」というテーマに向けたメッセージを出されている。

 フィジケラ議長は会見で「差し延べた手はしるし」という教皇の考えに言及。これは、親密さ、連帯、愛を意味し、特に新型コロナウイルスが猛威を振るう今の時期に、「教皇フランシスコは、とりわけ医師、管理者、薬剤師、ボランティア、司祭の『差し延べた手』が感染で苦しんでいる人々への支援と慰めを提供することで、コロナに立ち向かっている、と強調されています。私たちが世界に対して共通の責任を持っている、という確信を取り戻す良い機会です」と強調した。

 さらに、教皇のメッセージからは、困難な状況に置かれた人々を助けるために打ち出されている具体策の数々を改めて理解し、それに参加するヒントがえられる、とし、コロナ感染拡大に対処するために人の移動など様々な規制が強められる中で、具体策への参加には困難な面があるものの、15日の世界貧困者の日は、世界の教会が、社会から疎外された人々との友愛を表現する必要のあることを改めて確認する日であり、参加の手段は数多くあるとし、新福音化推進評議会もウエブサイトにその一助となるページhttp://www.pcpne.va/content/pcpne/en/attivita/gmdp/2020/sussidio.htmlを開設している、と説明。

 「キリストの弟子の一人として生きる喜びにのみ触発され、静かにそして控えめに助けを申し出る人々の笑顔によって豊かになることができるのは『差し伸べる手』の精神。第4回となる世界貧困者の日を迎える精神でもあります」と世界の信徒たちの理解を求めた。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2020年11月13日