・ バチカンが、国、教区ごとの「世界青年の日」に向けた司牧的指針発表ー青年司牧の意義を改めて考える機会に

地方教会における『世界青年の日』のための司牧的指針書発表

(2021.5.18 バチカン放送)

 バチカンの信徒・家庭・いのち省が18日、世界の国、教区レベルの「世界青年の日」の司牧的指針書」を発表した。

 「世界青年の日(ワールドユースディ)」は、カトリックの若者の祭典で、数年ごと(現在は3年ごと)に異なる開催地で行われる世界レベルの大会と、毎年記念される各国あるいは各教区レベル(Particular Churches)の大会がある。

 英語訳で“Pastoral Guidelines for the Celebration of World Youth Day in the Particular Churches.”と題する指針書は、後者の「世界青年の日」が、これまでの「受難の主日」から、「王であるキリスト」の祭日に変更して記念されるようになった機会に、青年司牧の意義を改めて考えることを目的にしている。

 同文書は、全7章からなり、第1章では、聖ヨハネ・パウロ2世からベネディクト16世、フランシスコへと続く、教皇たちの「世界青年の日」に対する関心が示される。

 第2章では、各国あるいは教区レベルでの「世界青年の日」の意味と価値、若者たちはもとより、地方教会全体にもたらす実りについて触れている。

 第3章は、国、教区レベルでの「世界青年の日」が「王であるキリスト」の祭日に記念されることの意味、「キリストを王として皆さんの生活に迎え入れてください」と若者たちに呼びかけるメッセージ、また世界の教会がこの日に、若者たちを司牧の関心の中心に据え、彼らのために祈るように、との教皇フランシスコの願いを示している。

 第4章は、「世界青年の日」が目指すものとして、次の目標を挙げている。 ‐「世界青年の日」が、「信仰の祝祭」であるように ‐「世界青年の日」が、「教会の経験」となるように
‐「世界青年の日」が、「宣教の体験」となるように ‐「世界青年の日」が、「召命の識別の機会」また「聖性への召し出し」となるように ‐「世界青年の日」が、「巡礼の経験」となるように ‐「世界青年の日」が、「普遍的兄弟愛の体験」となるように

 第5章では、地方教会レベルでの「世界青年の日」が若者たちの教会活動への参加を促し、その経験を通して教会の活性化につなげ、若者たちを主役とすることで、地方教会の豊かさを示す機会とするよう招いている。

 第6章は、毎年発表される「世界青年の日」に向けた教皇のメッセージを、同記念日やその準備において、有効に活用することを勧めている。

 そして、終章では、「世界青年の日」を地方教会の活動における重要行事と位置づけ、実り多いものとするための特別な配慮を奨励している。

(編集「カトリック・あい」=バチカンの英語訳「Particular Churches」は直訳すると「特定の(あるいは個々の)教会」となりますが、実際の日本語の意味を考慮して、「国あるいは教区(の教会群)」と訳しています)

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2021年5月19日