・来年8月のWorld Youth Day(世界青年の日)に向けファティマで準備会合(Crux)

(2022.10.19 Crux  Senior Correspondent  Elise Ann Allen)

 ローマ –来年8月にポルトガルの首都リスボンで開催される第37回World Youth Day(WYD=世界青年の日)世界大会の準備会合が100か国、約300人が参加して、17日から19日にかけてファティマで開かれた。

 リスボンでの世界大会は当初2022年に予定されていたが、新型コロナウイルスの世界的大感染が続いていることから、「2023年8月1日から6日まで」に延期されている。

 準備会合の冒頭あいさつで、バチカンの命・信徒・家庭省長官のケビン・ファレル枢機卿、会議に出席して代表たちの多様性に注目し、「文化全体と国の間に架け橋をかける」活動を象徴するもの、と指摘。

 また、代表たちは皆、「旅をしている普遍的な教会」のメンバーであると述べ、「教皇フランシスコは、このようなシノドス(共働)的な教会を望んでおられます。(WYDは)『素晴らしい多面体』であるシノドスの若者司牧の一環であり、各国で進められる準備を含む事業において、皆さん自身が変化の主役なのです」と強調した。

 そして、「シノダリティー(共働性)の原則は、ここファチマでの私たちの準備会議にも直接的な関連性があります… 私たちは皆、来年のWYD世界大会の共催者です。私たち全員が共同責任を負っています」とし、参加者たちに「リスボン大会の主催者とその努力を支援するために可能な限りのことをするように」と促した。

 さらに、このカトリック教会にとって世界最大規模の若者たちのイベントの実施とその準備には並外れた労力が求められるが、「これは、キリストから来る運動です。キリストの愛は、聖母マリアががいとこのエリザベスを訪ねるためにユダヤの丘陵地帯を超えて行ったように、若者を動かします」と述べ、参加者たちに、ファチマという「この特別な場所で、強力な祈りの共同体を形成するように」と呼びかけ、来年のWYD大会が「若者たちがキリストに出会い、自分たちの人生の召命を見つけることができる開かれた場となり、社会全体の新しい始まりにつながる場となることに」期待を示した。

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 若者に手を差し伸べ、教会生活に参加させる方法として聖ヨハネ・パウロ2世教皇によって1986年に始められたWYDは、2,3年おきに世界レベルでの大会がもたれるとともに、教区レベルで毎年、枝の主日に祝われるようになった。前回の世界大会は2019年にパナマで開かれ、参加された教皇フランシスコは、教区レベルの祝いを「枝の主日」から「王であるキリストの祝日」に改められた。

 

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

 

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2022年10月20日