(2022.2.25 Vatican News Salvatore Cernuzio)
2015年6月にはバチカンを訪問したプーチン大統領とお会いになっていた (Credit: AP Photo/Gregorio Borgia, Pool.)
軍事侵攻中のロシア軍が25日、ウクライナの首都キエフに入ったと英国国営放送BBCなどが伝えているが、これと前後して、教皇フランシスコは同日、ローマの駐バチカン・ロシア大使館を訪問され、30分ほど滞在された。バチカンのマッテオ・ブルーニ報道官が確認した。
教皇は、ロシア軍のウクライナ侵攻の危機が迫った23日の水曜一般謁見で、そうした事態に対して深い悲しみを表明され、3月2日の灰の水曜日を「平和のための祈りと断食の日」とし、ウクライナ平和実現のために祈りと断食に参加するよう、世界の信徒たちに呼びかけられていた。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)
(2022.2.25 カトリック・あい」)
教皇が誰にお会いになり、どのようなことをお話しになったのか詳細は明らかでないが、教皇ご自身が一国の大使館を訪問されるのは異例。しかも膝の激痛が伝えられる中での訪問だ。現在のウクライナを巡る事態に深く心を痛めておられるが拝察される。
ロシア軍がウクライナ本格侵攻を開始し、すでに民間人を含む多くの死傷者を出し始めている前日24日から事態の展開を注視し続けられている。大使館では、アレクサンドル・アブデーエフ大使にウクライナを巡る危機的な事態にご自身が重大な懸念を持っておられることを伝え、暗に、プーチン大統領に攻撃を中止し、対話の努力に戻るよう伝えるよう求めたものと推測される。
(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)