・教皇のサンタマリア館での日々のミサ動画配信、18日で終了へ=ミサ・説教集デジタル活字版発行

(2020.5.12 Vatican News Andrea Tornielli)

   教皇フランシスコは18日にバチカンの聖ヨハネ・パウロ二世教皇の墓の前で、同教皇の生誕100周年を祝うミサを捧げられるが、この日をもって、新型ウイルス感染防止策の一環として、全世界に向けて2か月にわたって続けられたサンタマリア館での日々のミサの動画配信を中止することになった。

*最後の動画配信ミサ

 これまで2か月にわたる教皇のお住まい、サンタマルタ館での朝のミサのインターネット、テレビ、ラジオなどを通じての動画配信は、世界の信徒足しにとって素晴らしい贈り物となった。

 多くの人々、教会から遠く離れていた人々でさえ、日々の始めに、自宅の玄関の扉を静かにノックされた教皇がそばにおいでになり、支えてくださるのを実感した。福音との毎日の出会いの重要性と安らぎを知った。これまでは、信徒の多くがテレビを通して典礼に与った経験を持たなかった。ご聖体の前で、言葉もなく、ただ数分、黙って祈るのみだった。

 教皇の即興の説教の素晴らしさ、単純明快さは、私たち皆が何ページにもわたる福音の中に入り、あたかも、イエスに関する出来事が起きている現場にいるという実感を味わうように、させてくれた。私たちが家に閉じ込められる危機的な状況が続く中で、教皇の日々の教えの重要性は確かなものとなり、先の見えない、辛く、苦しい、将来に多くの疑問を抱かせるようなことばかりの時期に、それを乗り切る決定的なものとなった。

 

*教皇の教導職と奉仕

 サンタマルタ館でのでの説教は、教皇フランシスコのローマ司教としての奉仕の重要な側面を表しています。多くの人々は、バチカン放送などが提供する説教の要約や、それらまとめた年次集などバチカンの出版物に目を通すことに慣れていたが、ここ2か月間に経験したことは、それとは異なっていたー「生放送」は、日々の教皇のミサ典礼に”参加”し、その聖書をもとにした説教を”聴く”ことを、リアルタイムで可能にしたのだ。

*全世界で数百万人が参加した

 そして、このような動画同時配信のミサに、毎日、数百万人が触れることができた。多くの人が感謝の気持ちを込めと手紙を送っている。

 今、イタリアの教会での公開ミサ典礼が再開され、新たな段階が始まる。確かに、日々の同配信の終結で、世界の人々が日々の教皇のミサに与れなくなる。だが、教皇ご自身が語られているように、私たちは、個人として典礼に参加するように、秘跡の中にある、主と共に交わる親しさ、に戻っていく必要がある。

*デジタル版の教皇のミサ・説教集(英語版)

 そして、もうひとつの教皇フランシスコの招きを忘れないようにしよう-それは、これまでの危機の間、サンタマルタ館で教皇がなさったミサと聖書をもとにした説教の大部分を集めたデジタル活字版を活用できる、ということだ。(ここをクリックするとダウンロードできます⇒Click here to download “Strong in the Face of Tribulation”

(翻訳「カトリック・あい」南條俊二)

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2020年5月13日