・駐日バチカン大使にレオ・ボッカルディ大司教ー停滞中の司教人事進展に期待

(2021.3.11 カトリック・あい)

 教皇フランシスコは11日、昨秋以来空席となっていた駐日バチカン大使に、現在イラン大使を務めているレオ・ボッカルディ大司教を任命された。バチカン広報局が同日、発表した。

 バチカン大使の重要な役割の一つが、赴任国の司教人事にあたって、候補者を、任命権者である教皇に推挙することだ。日本では、すでに3年余にわたって任命がされていない東京大司教区の補佐司教を始め、仙台教区、大分教区の各司教も空席のままの状態が続いている。人事停滞の一因が、肝心のバチカン大使の長期不在にあったとすれば、今回のボッカルディ大司教の駐日大使就任を機に、司教人事が進展することが期待される。

 ボッカルディ大司教は1953年4月15日生まれの67歳。イタリア南部、モリーゼ州のサンマルティーノ・インペンシルスに生まれ、1979年6月に司祭に叙階され、1987年からバチカンの外交官としての道を歩み始め、数か国の大使館に勤務後、国務省に。

 その後、国連の国際原子力機関(IAEA)や欧州安保協力機構(OSCE)、包括的核実験禁止条約準備委員会(CTBTO)のバチカン代表を務め、2007年1月にスーダン大使(エルトリア大使兼務)、2013年7月からイラン大使に就任、「紛争解決に必要なのは交渉と正義、戦争と武器は世界の問題を解決しない。交渉(による和平実現)を信じなければならない」がバチカン外交官としての信条だという。

 

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2021年3月11日