・教皇、難民危機を憂慮、祈りを呼びかけ-四旬節黙想会は「風邪のため欠席」

教皇フランシスコ、2020年3月1日、バチカンでの日曜正午の祈り教皇フランシスコ、2020年3月1日、バチカンでの日曜正午の祈り  (ANSA)

 教皇フランシスコは1日の日曜正午の祈りで、難民たちのために祈りを呼びかけられた。ここ数日伝えられている「戦争のために土地を追われ、助けを求める人々の急増」に深く心を痛めている、とされ、これらの難民のために祈るよう、信徒たちに求められた。

 呼びかけは、特にシリア北西部で激化する武力紛争とそれによる難民危機の深刻化を背景に行われたものだ。

 教皇の最近の体調には関係者の間に気遣う声が出ているが、1日午後からローマ近郊アリッチャで始まるバチカンの高位聖職者を対象とした恒例の四旬節黙想会に「風邪のために現地参加を見送る」ことを明らかにされ、「バチカンから黙想参加者たちと、精神的に一致したい」と語られた。

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 バチカンの高位聖職者を対象とした四旬節の黙想会が、アリッチャの聖パウロ修道会・黙想の家1日午後から始まった。今年は「『炎で燃え上がる柴』(参照:出エジプト記3章2節)- 出エジプト記、およびマタイ福音書、詩編の光に照らした、神と人間との出会い」をテーマに、教皇庁聖書委員会次長、イエズス会のピエトロ・ボヴァーティ神父が指導を務める。

 この黙想会は6日まで続けられるが、風邪の為に欠席された教皇フランシスコは、初日1日にボヴァーティ神父に書簡を送り、ご自分のお住まいであるバチカンのサンタ・マルタ館から「あなたの説教に耳を傾け、参加者らと一致したい」と希望され、関係者たちのために祈るととともに、祝福をおくられた。

(編集「カトリック・あい」)

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2020年3月2日