・教皇、科学アカデミー会員にノーベル化学賞受賞者のダウドナ教授を任命

Professor Jennifer Anne DoudnaProfessor Jennifer Anne Doudna 

(2021.8.12 カトリック・あい)

 教皇フランシスコは11日付けで、昨年のノーベル化学賞受賞者で米カリフォルニア大学バークレー校教授のジェニファー・アン・ダウドナ女史を、教皇庁科学アカデミーの通常会員に任命した。バチカン広報局が同日発表した。

 ダウドナ教授は1964年2月19日、ワシントンD.C.生まれの57歳。カリフォルニア州クレアモントのポモナカレッジで生化学を学び、ハーバード大学医学部で生物化学の博士号を取得。初期の研究はRNA酵素またはリボザイムの構造と生物学的機能を明らかにすることで、コロラド大学のチェック研究室で、リボザイムの構造を触媒タンパク質である酵素の構造と比較することに成功するなど成果を上げた。

 2002年にカリフォルニア大学バークレー校教授に就任した後、独マックスプランク感染生物学研究所所長のエマニュエル・シャルパンティエ女史とゲノム編集技術「CRISPR-cas9(クリスパー・キャスナイン)」を共同で開発した。これは、動物、植物、微生物のDNAを高い精度で変化させる新技術で、生命科学に革命的なインパクトを与え、新しいがん治療法や遺伝性疾患の治療法に応用可能であり、医学・医療の進歩に貢献するものとして、2020年のノーベル化学賞が2人に授与された。

 

 

 

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2021年8月12日