・教皇、正午の祈りで、キプロス・ギリシャ訪問報告、ヨセフ年終了を宣言

教皇フランシスコ  2021年12月8日「無原罪の聖マリア」の祭日のお告げの祈り 教皇フランシスコ  2021年12月8日「無原罪の聖マリア」の祭日のお告げの祈り   (Vatican Media)

 この中で教皇は、2日前に終了したキプロス・ギリシャ訪問を振り返り、両国で受けた歓迎と愛情に心からの感謝を述べられたうえで、「キプロスは、地中海の類まれなる真珠。だが、その美しい真珠は分断の壁によって苦しんでいます」と語られた。

 また、キプロスでの家族的な温い出会いの中で、カトリック共同体とのミサ、またキプロス正教会のクリソストモス2世大主教との会見を思い起こされ、「キプロスが、対立よりも出会いが勝る場所、貧しい人々を大切にし、兄弟愛を育む場所であり続けて欲しい」と願われた。

 ギリシャについては、「ヒューマニズム、民主主義、英知、信仰など『ヨーロッパの記憶』としての偉大な歴史に浸る旅でした」とされ、ギリシャでも「共にいることの神秘」を体験した、と語られた。そして、司教や若者をはじめとするカトリック共同体との交流を喜ばれ、アテネ滞在中に互いに訪問し合ったギリシャ正教会のイエロニモス2世大主教に感謝を表された。

 さらに、キプロスとギリシャのレスボス島での移民・難民たちとの出会いを振り返られ、「彼らの苦しみを見つめることで、私たちが、自分の無関心を反省し、”眠り込んだ日常”から目覚めることができますように」と祈られた。

  また、教皇は、昨年12月8日に始まった「聖ヨセフの特別年」が、この日、8日をもって閉幕したことを告げられた。

 1870年12月8日、福者教皇ピオ9世によって、聖ヨセフが「カトリック教会の保護者」として宣言されてから150年を機会に、教皇は昨年、聖ヨセフをテーマにした使徒的書簡「パトリス・コルデ」を発表。これと共に1年間にわたる「聖ヨセフの特別年」が始まっていた。

 教皇はまた、イタリア中部ロレートの聖母巡礼聖堂で昨年12月10日から行われていた「聖年」が、8日で終了したことを紹介された。 同巡礼聖堂では、1920年に「ロレートの聖母」が航空関係者の保護者として宣言されてから100周年を記念し、「聖年」が祝われていた。

(編集「カトリック・あい」)

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2021年12月9日