・教皇、ゼレンスキー大統領と3度目の電話会談、大統領が教皇の祈りに感謝

教皇フランシスコ、ウクライナ難民の若者を抱擁Pope Francis embraces a young Ukrainian refugee 

 ‎教皇フランシスコが12日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話で会談し、大統領はウクライナが継続的な侵略に耐えている中で教皇が祈り続けておられることに感謝を述べた。‎

 電話会談は、教皇がしばしば表明されている「ウクライナのすべての国民との連帯」の一環として行われた。‎

 大統領が‎自身のツイートで明らかにしたところによると、会談で両者は2月24日にロシアが侵攻を開始して以来、ウクライナ国民が苦悩と恐怖に置かれ続けている現状についての認識を新たにし、大統領側から、教皇の祈りに感謝の意が表明された。‎

‎ ツイートで大統領は、「ウクライナの国民は、侵略者が犯した恐るべき行為についての真実を世界に伝える力を持つ世界的な精神的指導者の助けを必要としている」と述べ、ロシアによるウクライナ侵略停止の実現に、改めて教皇の助けを求めた。‎

 大統領にツイートに続いて、ユラシュ・駐バチカン・ウクライナ大使もツイートで電話会談が行われたことを伝えるとともに、「ウクライナの国家と社会は、喜んで教皇をお迎えしたい」と教皇のキエフ訪問への希望を表明した。‎教皇がゼレンスキー大統領と電話会談されたのは、今回が3度目。ロシアが侵攻を開始した2日後の2月26日に初めて電話会談をされ、教皇は、ウクライナで起きている悲劇的な出来事に「深い悲しみ」を表明され、大統領は、ウクライナにおける戦いの終結を平和のために祈ってくれた教皇に感謝し、「ウクライナ国民は、あなたによる精神的な支えを感じています」と語っていた。

 ロシアによるウクライナ軍事侵攻が始まって以来、教皇は繰り返し、苦しみの中にあるウクライナ国民に心を寄せられ、今週10日の一般謁見では、「この残酷な戦争にいまだに苦しみ続けるウクライナ国民」に同情と嘆きを表明された。また世界の政治指導者を始め、すべての人々に、「ウクライナで続いている残酷な現実から目を背けず、故郷を追われ、避難してくる人たちを心から迎えることに”飽きる”ことのないように」と訴え続けておられる。

(翻訳・編集「カトリック・あい」南條俊二)

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2022年8月13日