・教皇、コロナ感染終息を願うロザリオの「祈りのマラソン」開始

(2021.5.2 バチカン放送)

 聖母月の初日にあたる5月1日、バチカンでの教皇フランシスコによるロザリオの祈りとともに、新型コロナウイルスの世界的大感染の終息を願う「祈りのマラソン」が始まった。

 「祈りのマラソン」は、コロナ感染終息を世界の全教会を挙げて祈るために、教皇ご自身が発案されたもので、5月中、日ごとに世界の異なる巡礼聖堂でロザリオの祈りが捧げられる。世界各地での祈りは、連日イタリア時間午後6時(日本時間 翌日午前1時)から、Vatican Newsのインターネットサイトを通して中継される。

聖母月初日、5月1日、教皇はバチカンで信者らと共にロザリオの祈りを唱えられ、これによって「祈りのマラソン」をスタートさせた。

 1日、教皇によるロザリオの祈りが行われた聖ペトロ大聖堂のグレゴリアーナ礼拝堂は、教皇グレゴリオ13世(在位1572-1585)の時代につくられたもので、祭壇の上部には旧大聖堂から伝わる「御助けの聖母」の聖画が掛けられている。この礼拝堂には、4世紀の司教教会博士、ナジアンズの聖グレゴリオの聖遺物も保管されている。

 同日夕方、グレゴリアーナ礼拝堂には、若者や、お年寄り、家族など、ローマとラツィオ州の小教区の信徒の代表が参加し、「御助けの聖母」の祭壇に献花された教皇は、祈りへの導入の言葉で、「この聖母月に、世界の巡礼地と信者たち、またすべての善意の人々と一致し、コロナ感染で苦しむ人類を聖母に託して祈りたい」と述べられた。

 そして、教皇は、コロナ感染で亡くなった方々とその遺族、患者と医療関係者、コロナとの闘いのために奉仕するすべての人々を、聖母の慈しみに委ね、ロザリオの祈りの「栄えの原義」を、信者たちと共に捧げられた。

 祈りの後、教皇は、「今日の世界を覆う苦しみと不安に満ちた悲劇的な状況に、聖母の保護を求めつつ、この辛い試練が終わり、希望と平和の訪れを見ることができるよう、私たちのために神に願ってください」と聖母に祈られた。そして、30本のロザリオを祝別。これらのロザリオは 「祈りのマラソン」に参加する世界30か所の巡礼聖堂にもたらされる。

このエントリーをはてなブックマークに追加
2021年5月3日