・公開枢機卿会議始まるー教皇が新枢機卿20人を叙任

バチカン・聖ペトロ大聖堂で行われた公開枢機卿会議 2022年8月27日

(2022.8.27 バチカン放送)

 教皇フランシスコは8月27日、バチカンの聖ペトロ大聖堂で公開枢機卿会議を開かれ、この中で新しい枢機卿の叙任式を行われた。

 教皇は5月に新枢機卿として21名を発表されているが、ベルギーのルーカス・ファン・ローイ名誉大司教は指名を辞退したため、この日叙任されたのは枢機卿は20名。また、このうちガーナのワー教区長のリチャード・クーイア・バーウォブル司教(アフリカ宣教会)は急な健康上の理由で式に欠席した。

 叙任の儀式で、教皇は新枢機卿ら一人ひとりに、緋色の帽子「ベレッタ」と指輪、任命書を託し、励ましの言葉と抱擁を与えられた。

 こうして枢機卿団に迎えられた新枢機卿らは、この公開枢機卿会議のためにローマに集った世界各国の枢機卿らと平和の抱擁を交わした。この会議のために、日本からは大阪大司教の前田万葉・枢機卿が出席している。

**********

 この日叙任された枢機卿20名のうち、教皇選挙の投票権を持つ80歳未満の枢機卿は16名、投票権を持たない80歳以上の枢機卿は4名。

 うち80歳未満の有権枢機卿16名の出身地は、欧州4名(イタリア2名、スペイン、英国各1名)、アジア5名(インド2名、韓国、東ティモール、シンガポール各1名)、アフリカ3名 (アルジェリア、ナイジェリア、ガーナ)、アメリカ4名(ブラジル2名、米国、パラグアイ各1名)。80歳以上の新枢機卿4名の出身地は、コロンビア1名、イタリア3名。

 新枢機卿を合わせた枢機卿の総数226人、うち教皇選挙権を持つ80歳未満の枢機卿は132人、80歳以上で投票権を持たない枢機卿は94人。また地域別では、欧州104名(*80歳未満 53名)、北米26名(*16名)、中米メリカ9名(*7名)、南米24名(*15名)、アジア31名(*21名)、アフリカ27名(*17名)、オセアニア5名(*3名)となった。

**********

 2022年8月27日の公開枢機卿会議で、教皇フランシスコによって新たに叙任された枢機卿は次の通り(発表順、役職または司牧担当教区:出身国)。

80歳未満の新枢機卿

1.アーサー・ローチ大司教(教皇庁典礼秘跡省長官:英国)

2.ラザロ兪興植(ユ・フンシク)大司教(教皇庁聖職者省長官:韓国)

3.フェルナンド・ベルヘス・アルサガ大司教(教皇庁バチカン市国委員会議長およびバチカン市国行政長官:スペイン)

4.ジャン-マルク・アベリーヌ大司教(フランス・マルセイユ大司教区:アルジェリア)

5.ピーター・エベレ・オクパレケ大司教(ナイジェリア・エクウロビア大司教区:ナイジェリア)

6.レオナルド・ウーリッヒ・シュタイナー大司教(ブラジル・マナウス大司教区・フランシスコ会:ブラジル)

7.フィリぺ・ネリ・アントニオ・セバスティアン・ド・ロザリオ・フェラオ大司教(インド・ゴア-ダマン大司教区:インド)

8.ロバート・ウォルター・マッケロイ司教(米・サンディエゴ教区:米国)

9.ヴィルジリオ・ド・カルモ・ダ・シルバ大司教(東ティモール・ディリ大司教区:東ティモール)

10.オスカル・カントーニ司教(イタリア・コモ教区:イタリア)

11.アンソニー・プーラ大司教(インド・ハイデラバード大司教区:インド)

12.パウロ・セザル・コスタ大司教(ブラジル・ブラジリア大司教区:ブラジル)

13.リチャード・クーイア・バーウォブル司教(ガーナ・ワー教区・アフリカ宣教会:ガーナ)

14.ウィリアム・ゴー・セン・シー大司教(シンガポール大司教区:シンガポール)

15.アダルベルト・マルティネス・フロレス大司教(パラグアイ・アスンシオン大司教区:パラグアイ)

16.ジョルジョ・マレンゴ司教(モンゴル・ウランバートル使徒座知牧区・慰めの聖母宣教会:イタリア)

80歳以上の新枢機卿

1.ホルヘ・エンリケ・ヒメネス・カルバハル名誉大司教(コロンビア・カルタヘナ大司教区:コロンビア)

2.アリーゴ・ミリオ名誉大司教(イタリア・カリアリ大司教区:イタリア)

3.ジャンフランコ・ギルランダ神父(教会法教授・イエズス会:イタリア)

4.フォルトゥナート・フレッツァ神父(聖ペトロ大聖堂付司祭:イタリア)

 

(編集「カトリック・あい」)

このエントリーをはてなブックマークに追加
2022年8月28日