・世界のカトリック人口はアフリカ中心に堅調な伸びだが、司祭数は7年ぶり減少

(2019.3.7 カトリック・あい)

 バチカンが6日発表した2017年12月末現在の世界のカトリック教会の実勢によると、信徒数は堅調に推移しているが、司祭数は2010年以来初めて前年対比で減少となった。

 発表された「Annuarium Statisticum Ecclesiae 2017」によると、全世界でカトリックの洗礼を受けている人は前年12月末よりも1.1パーセント増加して13億1300万人で13億人台に乗り、世界の総人口の17.7パーセントを占めている。

 地域別に見た増加率はアフリカが2.5パーセントで最も高く、アジアは1.5パーセントの増加。南北アメリカは0.96パーセントの微増、欧州は0.1パーセントとほぼ横ばい。カトリック総人口に占める地域別の割合は、南北アメリカが48.5パーセントで半分弱、欧州が21.8パーセント、アフリカが17.8パーセント、アジアが11.1パーセント、オセアニアが0.8パーセント。

 信徒の増加に対して、司祭は世界全体で前年末の41万4969人から387人減って41万4582人となっている。司祭を希望する神学生も同様に減少しており、前年末の11万6160人から832人減って11万5328人になった。アフリカ、アジア地域の増加に対して欧州と南北アメリカの減少が目立ち、欧米で顕著な聖職者による性的虐待の深刻化を反映している、との見方も出ている。

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2019年3月7日